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電子雑誌は30~40代が平日に複数誌を読む。業界共同調査
2021年2月8日 14:20
雑誌の電子書籍(電子雑誌)は、読み放題サービスでどのように読まれているのか。業界共同の調査が行なわれ、結果が明らかにされた。調査では、電子雑誌は30~40代の利用が半数以上を占め、平日にスマートフォンやタブレットで複数ジャンルを回遊するという傾向が明らかになっている。
電子雑誌のユーザーの年齢層は、30~40代が53%で5割以上を占めた。30代については、紙の雑誌よりも全体に占める割合が8.5ポイントも大きいという結果になっている。また未婚率・有職率や、平均収入・可処分所得も、紙の雑誌と比べて高い傾向だった。
何を読んでいるのかという調査項目では、男性は「総合週刊誌」が88%で最も高く、「エンタメ・趣味」が73%、「スポーツ・車」が60%と続く。一方、8位の「料理・暮らし・健康」でも43%と、興味のジャンルが幅広いことが明らかになっている。女性は「女性ファッション」が87%で最も高く、「料理・暮らし・健康」が84%、「女性ライフスタイル」が84%と、興味ジャンルが集中している傾向。異性のファッション誌に対する興味も、下位ながら数字として現れている。
PV(ページビュー)の傾向は、週刊誌(3誌平均)、女性誌(6誌平均)を対象にした調査で、どちらも平日のPVが土日を上回る結果になった。PVの時間帯については、週刊誌は午前7時、午後12時、夜10時にピークがある一方、女性誌はどの曜日でも午前10~午後2時のPVが多い傾向が明らかになっている。また利用する機器はスマートフォン・タブレットが5割程度を占めた。
1ユーザーあたりの平均閲読誌数は11~13誌。1号あたりの接触割合は、週刊誌が3誌平均で77%、女性誌は6誌平均でほぼ100%の接触率で、複数の雑誌にまんべんなく触れている様子が明らかになった。
今回の調査は、ビデオリサーチの管理のもと、日本雑誌広告協会、各協力出版社、広告会社3社(電通、博報堂DYメディアパートナーズ、ADK マーケティング・ソリューションズ)によって行なわれた共同調査。NTTドコモとD2Cも協力し、「dマガジン」上の電子雑誌(9社22誌)を対象に、アンケートによる意識意識と利用ログによる行動調査の両側面から調査が実施されている。調査期間はログ測定が2020年3月15日~8月14日、アンケート調査が2020年9月7日~10日。アンケートの有効回答数は4,041件。