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無料で使える「freee スマート受発注」開始。企業・個人間の発注業務を効率化

freeeは、フリーランスなどの外注・業務委託を活用する企業が、発注作業などを効率化できるサービス「freee スマート受発注」を12月1日から開始した。freeeのアカウントを作成すれば、発注側・受注側ともに無料で利用できる。

freee スマート受発注は、企業とスモールビジネス間の受発注業務を効率化するサービス。発注者の企業と受注者のフリーランスなどが、クラウド上の同じ電子データで発注や請求のやりとりを直接行ない、転記や確認の手間を互いに削減できる。2019年12月から「freee 受発注サービス β版」として提供していたが、UI・UXを全面改定し、「自動化機能」を追加して正式リリースする。

企業の副業解禁などにより、フリーランス人口は年々増加を続けている。一方、企業による外部人材の活用の際は、発注や請求などの面倒な事務手続きが発生するほか、下請法などの法律を遵守する必要がある。現在はExcelやメールなどで行なわれることが多く、スムーズな受発注の妨げになっていたという。

freeeスマート受発注では、発注・受注側のそれぞれがfreeeにログインし、発注内容は電子データで共有。受注側はデータをそのまま請求に活用できる。データを双方で一気通貫できるため、転記や確認の手間を大きく削減する。

また、「自動化機能」を利用することで、発注者は発注するだけで、支払通知の送信と会計処理が自動で完了。受注者はそれを確認するだけというフローを実現できる。

見積書・発注書・発注請書・請求書・支払通知書の5種類の書類を自動で作成可能。送信履歴ややりとりの履歴もタイムライン上で確認できる。金額や納期の変更時にも双方が確認した上で、変更が承認される。

取引先がExcel・PDF等で自社フォーマットで送りたいという場合でも、請求書アップロードを依頼できる機能により、取引先独自の請求書を受け取れる。freeeスマート受発注では、下請法に準拠した発注が行なえるほか、請求回収までのやりとりの履歴が全て残るため、企業側もフリーランス側も安心して取引を進められるという。

また、企業側においては、担当者ごとの発注状況について、管理者や経理担当者などが進捗確認可能で、リモートワークでも対応可能。発注のブラックボックス化を防げるとする。

また会計freeeとも連携。企業は回収した請求書を、フリーランスは作成した請求書を会計freeeにシームレスに登録できる。また、APIも公開しており、リアルタイムの発注状況を販売管理システムやBIツールなどに取り込める。

企業と個人の取引やテレワークが増加し、社内外で企業と個人の取引が非対面化している中、複雑な発注・請求のやり取りを簡単にするために開発された。freee執行役員 岡田悠氏は、「受発注周りの事務処理ゼロ。フリーランスに当たり前のツールになること」が目標とし、受発注の機能追加に加え、プロジェクト管理freeeや会計freeeのワークフロー機能との連携を強化。周辺業務や転記不要の業務フロー実現を目指す。

今回freeeスマート受発注を無料にした理由については、「類似のサービスでは月何回までで〇〇円などのわかりにくさ、使いにくさがあった。freeeスマート受発注を取引先と一緒に使うことで、freeeのユーザーベースを広げていく。また、受発注のフロント部分は無料だが、その先は有料。ワークフローやプロジェクト管理などの関連サービスとあわせて使ってほしい」とした。