ニュース

楽天モバイル、eKYCを導入。eSIM+eKYCで乗り換え促進

楽天モバイルは、オンライン契約に「eKYC(電子本人確認)」システムを導入し、「AIかんたん本人確認(eKYC)」を11月9日より開始する。同社では、携帯キャリアサービスの契約でeKYCシステムを提供するのは、日本の移動体通信事業者(MNO)で初としているが、ソフトバンクはワイモバイルで9月に導入済みとコメントしている

AIかんたん本人確認(eKYC)の導入により、利用者はスマートフォンで「運転免許証」と顔を撮影するだけで本人確認を完了できる。また、今後ICチップの読み取り機能を追加し、「マイナンバーカード」も対象とする予定。eKYC対応とeSIMの組み合わせて、「乗り換えのしやすさ」を訴求していく。

これまでのオンライン契約では、所定の本人確認書類をアップロードした後、書類記載の宛先へ発送した商品等の到着をもって本人確認。もしくは、書類をアップロードせずに、商品配達時に所定の書類の提示をもって本人確認を完了していた。

eKYCサービスを開始することで、オンライン上で簡単に本人確認を行ない契約を完了できるようになる。また、楽天モバイルで提供している「eSIM(物理的なSIMカードがいらないデジタルSIM)」とeSIM対応製品を組み合わせることで、SIMカードの受け取りや商品到着までの待機時間がなくなるため、申し込み後すぐに通信サービスを利用可能になる。

ユーザーが行なうのは「アップロードだけ」。アップロードされた書類をAIによりチェックし、その後に人のチェックも行なう。本人確認時間は「数分で完了できると考えている(楽天モバイル 河野 奈保 CMO)」。

11月4日からは契約事務手数料を無料としたことから、「乗り換えもゼロ」とアピール。他社からの乗り換えを促していく。

AIかんたん本人確認(eKYC)は、NECの本人確認サービス「Digital KYC」を採用。11月9日から「my 楽天モバイル」アプリ(Android)からの契約で開始し、11月30日のiOS版「my 楽天モバイル」の提供開始に合わせて、iOSでも利用可能となる。楽天モバイル公式サイトでの契約にも順次導入していく。

さらに、ICチップの読み取り機能を追加し、マイナンバーカードも対象とすることで、アップロード時間の短縮化と、不正書類の使用防止などの対策強化を図る。

また、11月4日からMNP転出手数料と契約事務手数料を無料化。プラン1年無料や5G無料などの「ゼロ」とあわせて、携帯キャリアの常識を覆す「ZERO宣言」をアピールした。

【訂正】
・ワイモバイルの9月導入について追記
・見出しの「キャリア初のeKYC導入」を「eKYC対応導入」に修正(11月4日19時追記)