ニュース
「引越しワンストップサービス」実現へ。DNP
2020年10月14日 13:33
大日本印刷は、引越しにともなって必要となる行政機関や民間事業者に対する各種手続きをオンラインで一括して行なえる「DNP引越し手続き一括連携サービス」の提供を開始する。一旦、住所などの情報を登録すれば電気・ガスなど複数の事業者に共有されるため手続が簡単になる。
生活者が引越す際の、さまざまな行政機関・自治体や民間事業者等に対する各種手続きを一括で行なえるオンラインサービス。DNPは、2020年度の実サービス検証期間中、(1)利用者情報の登録、(2)各種手続きの案内、(3)民間手続きを実施できる機能を備えた引越しポータルサイトの運用を行なう。
DNPがこれまで蓄積してきた、企業・団体等のウェブサイトや金融機関のサービスとの連携実績・ノウハウなどを活かし、生活者だけでなく、電気・ガス・水道・通信事業者などの「受け手事業者」の利便性も高め、効率的かつ効果的なサービスの提供を目指す。
生活者視点でのユーザビリティ向上のため、生活者の体験価値(UX)を整理。引越しする生活者が想起しやすい用語表記やデザイン、画面構成や操作性に配慮してユーザビリティを高めた。住所等の基本情報をポータルサイトに一旦登録すると、電気・ガス・水道・通信事業者等のサイトに個別にアクセスしなくても、各事業者と情報をやり取りできる。
セキュリティ面では、金融機関や地方公共団体情報システム機構の公的個人認証サービスポータルサイト(JPKI)とのサービス連携、本人認証・本人確認サービスなどのノウハウを活用し、実サービス運用に必要なセキュリティ性を確保した。2021年度以降に、オンラインでの本人確認(eKYC)機能も実装予定。
受け手事業者側が参加しやすいよう、管理用Webサイトの使いやすさなどにも配慮。個人情報を一元管理する行政システムとの連携も視野に入れ、事業者の個人情報保有リスクを軽減するほか、既存システム改修や機能追加の負担を最小限にすることで、事業者の参加を促進する。
本事業は、内閣官房IT総合戦略室が「デジタル・ガバメント実行計画」の一環として2020年度に実施する「引越しワンストップサービス」の実サービス検証の協力主体会社(ポータル事業者)として同社が選出されたことをうけ行なうもの。政府の「デジタル・ガバメント」推進の一環で、「引越しワンストップサービス」は、生活者の主要なライフイベントである「引越し」「介護」「死亡・相続」について、デジタルを全面的に活用したサービスの提供を目指している。
今後は、利用者のアンケートや、インターネットを活用したマーケティングで2つの施策を比較検討する「A/Bテスト」を実施し、サービスの検証成果や課題、今後の施策等を2020年度中に提言としてまとめる予定。