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日銀、'21年度にデジタル通貨の実証実験
2020年10月9日 20:15
日本銀行は9日、「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」についての取り組み方針を発表した。現時点でCBDCを発行する計画はないが、「今後の環境変化に対応できるよう準備しておくことが重要」とし、2021年度の早い時期に実証実験を行なう。
CBDC(Central Bank Digital Currency)は、民間銀行が中央銀行に保有する当座預金とは異なる、新たな形態の電子的な中央銀行マネー。今回、個人や一般企業を含む幅広い主体の利用を想定した「一般利用型CBDC」についての取り組みをまとめており、現金と並ぶ決済手段としての提供や、民間決済サービスのサポートなどでの利用を想定。また、発行する場合は、「中央銀行と民間部門による決済システムの二層構造(間接型)を維持することが適当」としている。
今後、実証実験(POC)を通じて具体的・実務的な検討を行なう。フェーズ1では、CBDCの基本機能(発行、流通、還収)に関する検証を行なう。これは、2021年度の早い時期の開始を目指す。
フェーズ2では、フェーズ1で構築した実験環境にCBDCの周辺機能を付加して、その実現可能性などを検証。その後、民間事業者や消費者が実地に参加する形でのパイロット実験も視野に入れて検討していく。また、実験と並行して制度設計面の検討も深めていく。