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共通QRコード開始。メルペイ加盟店でd払いが利用可能に
2020年9月8日 08:00
メルペイのコード決済サービス「メルペイ」と、NTTドコモのコード決済サービス「d払い」は、共通QRコードを利用し1つのQRコードで双方の決済が行なえるサービスを9月初旬より開始した。また、共通QRコードの利用開始に合わせ、店舗での安心・安全なキャッシュレス利用「あたらしいキャッシュレス様式」を啓発するポスターを制作し、メルペイホームページ内にて配布を開始した。
メルペイとNTTドコモは、2020年2月に業務提携し、ポイントサービスやコード決済サービスの共通化、共同で加盟店舗の営業推進を行なうと表明。その後、6月15日からはメルカリでのdポイント連携を開始し、9月からは共通QRコードの利用を開始した。
今回共通化されたのは、利用者がQRコードを読み取る方式(MPM方式)のQRコードだ。共通QRコードの利用は9月1日よりスタートしており、メルペイ加盟店において手続き不要でd払いが利用できるようになった。
加盟店には9月中旬頃までに双方のアクセプタンスマークが記された店頭提示用QRコードポップなどを含む共通ツールキットが送付される。ただ、共通QRコードは各加盟店に新たに発行されるものではなく、従来のメルペイのQRコードと同じものとなっている。そのため、共通ツールキット送付前でもメルペイ加盟店ではメルペイのQRコードを利用してのd払いでの決済が可能となる。
今回の共通QRコード利用は、メルペイがd払いの包括加盟店となることで実現しているとのことで、加盟店への売上金の入金はd払いの決済分も含めてメルペイから行なわれる。
決済手数料は双方とも2.6%となり、メルペイは2021年6月30日まで、d払いは2021年3月31日まで決済手数料を実質無料とするキャンペーンを実施する。
メルペイ Alliance Engagementの井本陽子氏は、共通QRコードの利用開始によって、加盟店舗は1つのQRコードを提示するだけでメルペイとd払い双方のコード決済が利用できるようになり、利便性が向上。店舗側のキャッシュレス決済導入負担軽減や新規顧客の獲得などの効果が期待できる。また、利用者にとっても利用可能店舗が増えることでキャッシュレス利用機会が拡がり、利便性が向上すると指摘。そして、今回のQRコード共通化によって、両社の顧客基盤をベースとしてより良いサービスが提供可能になることで、大きなメリットが生まれると説明した。
合わせて、「あたらしいキャッシュレス様式」を啓発するポスターの提供については、昨今のコロナ渦においても、お客様に安心して店舗を利用してもらえるように、という想いで作成したという。加盟店はメルペイホームページから自由にダウンロードして利用できる。
一方のd払いは、NTTドコモ単独でMPM方式の加盟店開拓を行なっていなかったため、d払い側から見ると、今回の共通QRコード利用ではメルペイ加盟店でd払いが利用可能になる。NTTドコモ プラットフォームビジネス推進部 ペイメントビジネス ペイメントビジネス担当主査の八代正俊氏によると、NTTドコモによるd払いのMPM方式での加盟店開拓は、これまではデジタルガレージが提供するマルチQRコード決済ソリューション「クラウドペイ」や、総務省が経済産業省と連携して普及事業を展開している統一QR「JPQR」の利用を提案していたが、今後は今回開始となったメルペイとの共通QRコードの利用を強く推進していきたいという。
また、店舗が利用者のコードを読み取る方式(CPM方式)については、今のところ共通化について何も決まったものはないとのことで、今後加盟店およびユーザー双方にメリットがあるなら共通化を検討していきたいとした。