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NTT、閉め切った窓越しでも会話できる「ウインドウトーク」

NTTは、自動車や建物の窓越しでも窓がないかのように会話できる「ウインドウトーク」を開発した。窓を閉め切った状態でも会話できるため、新型コロナウイルスの感染リスクを抑えたコミュニケーションが可能。9月から実証実験を開始し、早期商品化を目指す。

窓の振動を利用することで窓越しでも会話できるようにするシステム。音響信号処理技術を活用し、簡易な機器構成で実現できる。

受話器型の機器を窓に押し当て、機器内蔵の振動素子(エキサイター)が窓を振動させることで、機器に接続されたマイクで集音した音声を窓越しの相手に伝える。窓越しの相手は特別な機材はいらず、そのまま発話すれば、機器内蔵の振動ピックアップ(マイク)が集音。機器につながったイヤフォンで音声を聞くことができる。

例えば、車の中に居る人が窓を開けないまま、車外から機器を押し当てることで車内の人と会話ができる。

通常、このような方法を使用すると、振動素子(エキサイター)から振動ピックアップ(マイク)へ窓を直接伝搬するエコー振動が発生し、集音したい相手の音声以外のノイズとして混入するため、会話が困難となる。本技術では、エコーキャンセラ技術を改良することで、エコー振動を音響信号処理により抑圧。相手音声のみを通すことができ、窓越しの会話を可能にする。

同社はNTTグループ各社と、9月から利用シーンを見据えた実フィールドでの共同実証実験を開始。2020年内にグループ各社から商品化を目指す。