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ソニーの「ホークアイ」で投球や打球解析。ヤクルトがプロ野球初導入
2020年7月29日 12:20
ソニーとソニーPCLは、グループ会社Hawk-Eye Innovations(ホークアイ)のプレー分析サービスの実証実験を、東京ヤクルトスワローズの協力のもと2020年シーズンより開始した。
同サービスは、ホークアイの画像解析技術とトラッキングシステムにより、ミリ単位の正確さで光学的にボールなどの動きを捉えてリアルタイムに解析し、投球の速度・回転数・回転の方向・軌跡など、さまざまな種類のデータを取得するもの。
今回の実証実験では、神宮球場に設置された4台のハイフレームレートカメラを使い、ヤクルトの主催試合におけるピッチャープレートからホームベース間の投球・打球をリアルタイムに解析して、データ化する。今後はカメラを8台に増やし、打者のバットの軌道や投手・打者・野手の動作、骨格情報なども解析可能となる予定。
- 各投球における投手のリリースポイント
- 投球のリリース時の水平・垂直角度
- 投球のスピード、回転数、回転の方向、軌跡、中心軌道
- 投球のホームプレート通過時の水平・垂直角度
- バットと投球のコンタクトポイント
- ヒット直後の打球の速度、角度、軌跡
- バットのスイングスピード*
- バットのスイング開始時から打球のインパクトまでの時間*
- バットのスイングの平均加速度*
- 投手の投球時の手首、前腕、肩の位置*
- 投手・打者・野手含めた全選手の骨格情報と動作*
*カメラが 8 台に増えた際から解析可能となる予定
【解析できるデータ例】
これらのデータは、主に主力選手のパフォーマンス向上・コンディション把握や、次世代の選手の育成などのコーチングを目的として使われる。ヤクルトでは、既に試合直後または翌日の投球内容に対するアドバイス等に活用されている。
ホークアイの審判判定補助システムやトラッキングシステムは、世界90カ国以上、25種類以上の競技にて、年間3万回以上の試合で使われている。テニスやクリケットなどで、競技の公平性や選手の技術向上、試合の魅力向上などに活用されている。