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LINE、出前館に300億円出資。「LINEデリマ」は「出前館」に
2020年3月26日 19:08
LINEは、出前館の株式の追加取得及び資本業務提携契約の締結を発表。LINEおよび、NAVER J.HubとLINEにて構成される未来Fund有限責任事業組合で合わせて約300億円を出資する。
出前館は第三者割当の方法により普通株式41,096,000株を発行。LINEが取得価格150億4万円にて2,054万8千株を取得し、未来Fundも2,054万8千株を取得する。持株比率は、LINEが35.87%、未来Fundが25.05%となる。なお従来より、両社は業務提携関係にあり、LINEの持株比率は21.69%だった。
出前館は、本資本業務提携契約の骨子として、主な合意事項と両社共同事業の内容について発表している。
- LINEの営む出前・宅配事業である「LINEデリマ」事業の名称を「出前館」に変更すること
- LINEの営むテイクアウトサービス事業である「LINEポケオ」事業をLINEの出前館に対する事業譲渡などにより、出前館の営む出前・宅配事業である「出前館」への統合を行なうこと
- 両社で別途合意するシステム担当者及びマーケティング担当者をLINEから出前館へ派遣すること
主な合意事項
- 「出前館」におけるユーザー情報、加盟店情報、オーダー情報など、データベースの最適化
- 「出前館」におけるトラッキングシステムの最適化
- 「出前館」IDをLINE IDに統合するONE ID化の推進
- オーダー数、アクティブユーザー数などのKPIの見える化を実現するためのBI(business intelligence)ツールの開発
- 店舗向けの管理ツール(CMS ツール)の改修
- 個々のユーザーに合せたフロント画面の表示を可能とする「出前館」フロント画面のパーソナライズ化
- 配達代行(シェアリングデリバリー)業務の推進
- テイクアウトサービスの推進
- Web、LINE、Appマーケティング・ブランド戦略の最適化
- 1 to 1マーケティング、PDCAの実践
- その他出前館及びLINEが合意した事業
両社共同事業の内容
LINEは資本業務提携の目的について、国内外大手フードデリバリー事業者の相次ぐ市場参入等により競争環境が激化する中で、LINE及び出前館が展開する出前プラットフォームを通じて、国内フードデリバリー市場におけるシェアを維持・拡大するためとしている。
その目的に向け、LINEに加えて未来Fundが出資を実行することで競合他社に対抗するために必要かつ十分な投資資金を確保。新たな資本業務提携関係の構築により、提携関係をこれまで以上に強化することで、両社の中長期的な企業価値の向上を目指す。