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セイコーダイバーズ55周年「復刻3部作」

セイコーウオッチは、スポーツウオッチ「セイコープロスペックス」から、セイコーダイバーズ55周年を記念した数量限定コレクションを5月から8月にかけて順次発売する。全3機種で、3機種セットのトリロジーコレクションボックスや、1965年モデルベースの「現代デザイン」モデルもリニューアル。価格は14万円から70万円(コレクションボックスは200万円)。

セイコープロスペックスのダイバーズウオッチは、1965年に国産初のダイバーズウオッチとして誕生。JISやISOにおけるダイバーズウオッチ規格策定には、同社が技術開発の基準としてきた性能規格が貢献しているという。

コレクションは、1965年に発売され、1966年から4回にわたり南極観測越冬隊の装備品として寄贈されたモデル、1968年発売の当時世界最高水準の10振動ハイスピード300m空気潜水モデル、1975年発売の、世界で初めてダイバーズウオッチにチタンケースを採用した600m飽和潜水モデルをベースにした。

復刻モデルでは、外装素材として、世界最高レベルの耐食性を備えるというステンレススチール素材「エバーブリリアントスチール」を採用。一般的なステンレススチールを上回る耐食性と、白く輝く審美性を持ち、腕時計ケースとしては世界で初めて採用された。

同素材は従来、海洋構造物や化学・食品系プラントなど、塩化物含有環境(海水や工業的に塩化物イオンと接する環境)にさらされる設備に使われてきたもの。腕時計のような装身具に求められる要求品質を満たすのは困難だったという。これを55周年の集大成として、従来の製造工程を一から見直すことで実用化に成功した。

キーカラーには「ブルーグレー」を採用。揺蕩う(たゆたう)水中にあって、徐々に光を失い、未知の世界へ誘う深海の美しさや神秘性をダイヤルやストラップのカラーで表現しているという。

1965メカニカルダイバーズ復刻デザイン

SBEX009

1965年発売の原点ともいえるモデルがベース。オリジナルモデルに装着されていた「TROPIC」と呼ばれるファブリック調ラバーストラップを、強化シリコンで再現。オリジナルの意匠を再現した。

ケースはエバーブリリアントスチール。ムーブメントは雫石高級時計工房で製造されたメカニカルハイビートキャリバー「8L55」。毎時36,000回(毎秒10振動)の高速振動で安定した軽精度を実現する。

ガラスはボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング)。200m空気潜水用防水。巻上方式は自動巻で、パワーリザーブは約55時間。外形は39.9×14.7mm(外径×厚さ)。6月6日発売で、価格は65万円。限定数は1,100本。

1968メカニカルダイバーズ復刻デザイン

SBEX011

1968年に発表したモデルがベース。オリジナルモデルは、当時世界最高水準の10振動ハイビートムーブメントを裏ぶたのないワンピース構造の300m防水ケースに搭載。1970年には日本山岳会の植村直己、松浦輝夫の両氏がエベレスト登頂に携行して、その信頼性を証明した。

復刻モデルでは、当時空気潜水使用だった防水性能を飽和潜水仕様にスペックアップ。SBEX009と同様、ケースにエバーブリリアントスチール、ムーブメントに8L55を搭載している。2018年にジュネーブ時計グランプリ「スポーツ」部門賞を受賞した復刻モデルを超えたアニバーサリーモデルに仕上げたという。

ガラスはデュアルカーブサファイアガラス(内面無反射コーティング)。300m飽和潜水用防水。巻上方式は自動巻で、パワーリザーブは約50時間。外形は44.8×15.7mm(外径×厚さ)。7月10日発売で、価格は70万円。限定数は1,100本。

1975メカニカルダイバーズ復刻デザイン

SBDX035

1975年に発売したモデルがベース。1968年に「300m以深の深海潜水において、高圧ヘリウム混合ガスを呼吸気体として用いる飽和潜水システムには耐えられない」というプロダイバーからの声を受けて開発が開始され、1975年に世界で初めてチタン製ケース採用の600m飽和潜水ダイバーズとして完成させた。

復刻モデルでは、チタン製プロテクターを二重構造のケース外側部分に使用。世界最高峰の水密・気密性と、耐食・耐擦傷性を備える。水中での装着製と安全性に配慮した蛇腹式ポリウレタンストラップなど、外装だけでも23件の独自技術(特許、実用新案、意匠登録)を有しているという。

ベゼル素材にエバーブリリアントスチールを採用。純鉄製のダイヤルを備え、JIS規格の耐磁2種を上回る40,000A/mを誇る。

ガラスはサファイアガラス。ムーブメントは「6R35」。1,000m飽和潜水用防水。巻上方式は自動巻で、パワーリザーブは約70時間。外形は52.4×17.2mm(外径×厚さ)。8月8日発売で価格は45万円。限定数は1,100本。

トリロジーコレクションボックス

裏蓋シリアルナンバーが統一された復刻3モデルがセットになったもの。復刻モデルの発売に先駆けて発売され、深海に沈むダイバーズウオッチをイメージしたボックスが付属。各モデルに合わせたブラックの強化シリコンストラップも付属する。5月22日発売で価格は200万円。限定数は100セット。

1965メカニカルダイバーズ現代デザイン

SBDC107

復刻デザインの発売にあわせ、1965年のメカニカルダイバーズをベースとした「現代デザイン」モデルがリニューアル。従来のモデルよりも腕なじみの良いサイズ感とスリムなケース形状としている。ダイヤルは復刻デザインと同様、キーカラーとなる「ブルーグレー」とし、ダイヤルと同色の強化シリコン製オプションストラップが付属する。

ケースおよびバンドはステンレススチール(ダイヤシールド)。ガラスはサファイアガラス(内面無反射コーティング)。200m空気潜水用防水

ムーブメントは「6R35」。巻上方式は自動巻で、パワーリザーブは約70時間。外形は40.5×13.2mm(外径×厚さ)。6月19日発売で価格は14万円。限定数は5,500本。