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ガンプラ40周年記念“ガンダリウム合金”モデル、PG上位モデルなど

BANDAI SPIRITSは21日、「ガンプラ40周年プロジェクト発表会」を東京・お台場にある「THE GUNDAM BASE TOKYO(ガンダムベース東京)」で開催した。

ガンプラと様々なものや人を繋ぐ「GUNPLA LINK PROJECT」がスタートする。劇中でガンダムの装甲に使われている架空の合金「ガンダリウム」をイメージした合金を使った「ガンダリウム合金モデル1/144スケール RX-78-2 ガンダム」、自動変形ギミック搭載の「AUTO-TRANS MODEL RX-0 ユニコーンガンダム」、ガンプラ40周年の集大成となる「PERFECT GRADE UNLEASHED 1/60スケール RX-78-2 ガンダム」の発売のほか、ガンプラ体験、プレゼント企画、ガンダム大型イベント開催、記念映像の制作、新作アニメの配信、様々な企業とのコラボなどが企画される。

「GUNPLA LINK PROJECT」

BANDAI SPIRITS 取締役 CGO藤原孝史氏

プロジェクト概要はBANDAI SPIRITS 取締役 CGO(チーフガンダムオフィサー)の藤原孝史氏が紹介した。

ガンプラ40周年のプロジェクトとなる「GUNPLA LINK PROJECT」は、ガンプラとさまざまなモノ、人、想いをつなぐことで、そのガンプラへの想いをそれぞれの形で表現し、ガンプラによって、さらにはガンプラを越えて、世界の人々をつなぎ、その想いを未来へつなぐプロジェクト。

1979年のテレビアニメーション放送から昨年40周年を迎えた「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデル、通称「ガンプラ」は1980年7月の発売以来、累計5億個以上を販売してきた。昨年度のガンダムシリーズのグループ売上は782億円。アジアを中心に海外でも人気で、年間販売額の5割が海外となっている。

ガンプラの累計出荷個数は5億個を突破

2020年にはガンダムとシャア専用ザクのプラモデルを搭載した超小型衛星「G-SATELLITE」の放出のほか、夏には横浜・山下埠頭で18mの実物大ガンダムが動く「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」が公開される。10月に開催される「2020年ドバイ国際博覧会」の日本館PRアンバサダーにはガンダムが任命され、現地で様々な展開を行なう予定だ。

2020年夏には横浜・山下埠頭で動く18mガンダムが登場する
2020年ドバイ国際博覧会の日本館アンバサダーにガンダムが任命された

藤巻氏は「我々と皆様とのつながりが40周年を迎えさせてくれたのだと思う」と語った。

40周年の集大成となる商品の発売「LINK THE FUTURE」

「ガンダリウム合金モデル 1/144スケール RX-78-2 ガンダム」

「GUNPLA LINK PROJECT」は「リンク」をキーワードとした5つのプロジェクトで構成されている。

企画の中心となる商品のリンクプロジェクトは「LINK THE FUTURE」だ。数十年後のガンプラがどうなっているのか、メッセージを受け取ってもらえる商品だという。

素材の集大成である「ガンダリウム合金モデル 1/144スケール RX-78-2 ガンダム」は、2020年7月に完全限定生産でプレミアムバンダイにて予約開始予定。価格は未定。

作中設定では月面で精製されたチタン系合金とされている「ガンダリウム合金」を想定したチタニニム、アルミニウム、希土類イットリアを混ぜた合金製となっている。非常に硬いが、エプソンアトミックスの協力を得て、最新の金属成形技術で精製した。この「地球製ガンダリウム合金」を装甲として組み立てることができるガンプラとなっている。

ガンダリウム合金モデル 1/144スケール RX-78-2 ガンダム
装甲を組み立てて楽しむことができる

自動変形ギミックを実現する商品「AUTO-TRANS MODEL RX-0 ユニコーンガンダム」はギミックの集大成。ユニコーンガンダムの胸像モデルで、音の演出込みで自動変形する。発売日と価格は未定。今回はモックとCGによる動作の紹介のみにとどまったが、メインカメラが前にせり出すところまで厳密に再現されているという。

「AUTO-TRANS MODEL RX-0 ユニコーンガンダム」
今回はユニコーンモードのまま
音や光の演出とともに完全自動変形する
メインカメラのせり出しなど細かい点も再現

ガンプラ40周年の集大成として発売される「PERFECT GRADE UNLEASHED 1/60スケール RX-78-2 ガンダム」は、「現段階での究極のガンプラ」。技術と知見を注ぎ込み、商品としての制約・束縛を解く(UNLEASHED、アンリーシュド)した、特別なPERFECT GRADEとして製品化される。

2016年から様々な検証を行ない、そこで得た知見を最高峰ブランドに惜しみなく注ぎ込んでいるという。「現段階での究極のガンプラ」の名前にふさわしいものにすべく、鋭意開発中だという。今後、「PERFECT GRADE」を超える商品が登場するための分岐点ともなっているとのこと。

究極のガンプラ「PERFECT GRADE UNLEASHED 1/60スケール RX-78-2 ガンダム」

このほかにも、様々なガンプラが発売される予定だという。

ファンとつながる「LINK THE FUN」ガンプラ体験・プレゼント企画

「GUNPLA LINK PROJECT」ロゴ

「LINK THE FUN」はファンとつながるプロジェクトで、ガンプラの楽しみの輪をつなげていくために体験できる場所や体験キットの配布を行なっていく。

プレゼント方法は、ガンプラ40周年特設ページからの応募のほか(詳細は4月公開予定)、「第59回静岡ホビーショー」「東京おもちゃショー2020」「C3AFA TOKYO2020」など、BANDAI SPIRITS ホビー事業部が主催・出展するイベント主催、出展するイベントでのプレゼントを予定している。企画には学校や企業など複数単位で応募できる。

「親子をつなぐ」という想いに共感してもらえる協力イベントでのプレゼントも予定されており、その協力イベント自体も募集中だ。

各種イベントでプレゼント企画を実施。ガンプラの楽しさを親子に伝える

大型イベント開催「LINK TOWN」

「LINK TOWN」では、日本全国のガンダムファンと各地でつながる機会を創出する。まずは「THE GUNDAM BASE FUKUOKA」を昨年オープンさせた福岡の「キャナルシティ博多」で、エンターテイメントショー「GUNDAM SCRAMBLE in FUKUOKA」を行なう。

モビルスーツと噴水の映像を融合させた新しいエンタメショーとなっており、館全体を巻き込んだイベントとして準備中だという。

また、今年秋には大型イベントを都内で計画。ガンプラビルダーズワールドカップのほか、各種イベントを実施する。またバンダイナムコグループであるサンライズと創通の共同企画として、ガンダムマンホールを設置。マンホールをガンダムデザインにして、より身近にガンダムを感じられるようにするもので、公式サイトにて全国の自治体からの問い合わせに対応する。

福岡や東京で大型イベントを実施予定
ガンダムマンホールプロジェクトは2020年の先を見据えたプロジェクト

記念映像制作、新作アニメ配信「LINK CREATORS」

クリエイターやアーティストにもガンプラファンは多い。彼らとガンプラをつなげることで斬新なアイデアでガンプラの新しい魅力、新しいガンプラの可能性を伝えるのが「LINK CREATORS」だ。

また、4月9日からYouTubeガンダムチャンネルにて「ガンダムビルドダイバーズRE:RISE 2ndシーズン」を無料配信するほか、ファンが描く夢のガンプラバトルを実現する新作アニメーションとして「ガンダムビルドダイバーズシリーズ バトローグ」を制作する。

「ガンダムビルドダイバーズ RE:RISE 2nd シーズン」が4月から配信・放送予定

そして、ガンプラファンでもある本広克行監督による実写版「新ガンダムビルドシリーズ」も制作される。このほかにも世界のアーティストやクリエイターともコラボし、ガンプラへの思いを表現してもらう予定だという。

本広克行監督による実写版「新ガンダムビルドシリーズ」も

企業コラボ「LINK OTHHER FIELDS」

ユニクロとのコラボも発表

「LINK OTHER FIELDS」では、各分野のパートナーとガンプラをつなぐ。すでに発表されているJリーグとのコラボ、「LUNA SEA」とのコラボのほか、今回新企画としてユニクロとのコラボも発表された。全8種のTシャツをオリジナル限定ガンプラ付きで販売する。3月下旬から全世界で販売される予定。価格は1,650円(税込)。

Jリーグとのコラボガンプラ
ユニクロコラボTシャツ
ユニクロコラボオリジナルモデルのシャアザク

本郷奏多氏「まさにガンダリウム合金」「一生ガンプラを愛していく」

俳優の本郷奏多氏と、BANDAI SPIRITSホビー事業部 安永亮彦氏によるトーク

このあと、ゲストトークとして、俳優の本郷奏多氏と、BANDAI SPIRITSホビー事業部 安永亮彦氏によるトークが行なわれた。

本郷奏多氏は、SDガンダムからガンプラ、そしてガンダムの魅力にはまったと語った。「ガンダムビルドファイターズ」の声優の一人でもある本郷氏は、自分が演じた役(ジュリアン・マッケンジー)が使うならばこんなモビルスーツではないかと考えてガンプラを製作したエピソードを紹介。「電飾が好きなのでどう光らせるか、そのために配線をどう通すのか考えるのかが好きだ」と語った。

本郷氏が作成したガンプラと自宅のショーケース。入りきらないとのこと

自宅ではショーケース内に多くのプラモを飾っているという。これまでに100体以上は作っているとのこと。ちなみにジオン系の機体が好きで、一番好きなモビルスーツは、キュベレイだという。

本郷奏多氏

ガンプラ仲間との情報交換はなかなか難しく、どちらかというと同世代よりも最初のガンプラブームを体験している世代とガンプラの話をすることが多く、「世代を超えたコミュニケーションツールになる」と述べた。

BANDAI SPIRITSホビー事業部 安永亮彦氏

BANDAI SPIRITSの安永亮彦氏は3つの新商品を改めて紹介。「ガンダリウム合金モデル 1/144スケール RX-78-2 ガンダム」は焼結で成形されたもので、一番細いアンテナ部分でもニッパーが通らず、どうするかと検討された結果、今回ようやく商品として見せられるものになったと述べた。実際にパーツを触ってみた本郷奏多氏は「軽量でありつつ剛性を兼ね備えている。まさにガンダリウム合金」と驚いていた。

至近距離で「ガンダリウム合金モデル 1/144スケール RX-78-2 ガンダム」を鑑賞する本郷奏多氏

「AUTO-TRANS MODEL RX-0 ユニコーンガンダム」は、「Zガンダム」以降、35年間にわたるガンプラ変形ギミックの集大成で、ユニコーンモードからデストロイモードに変形するところはもちろん、緑の目の光や、赤いサイコフレームの光まで徹底的に追い込んで再現しようとしているという。「変形を見ていると映像が目に浮かぶようなものにしたい」と語った。

集大成となる「PERFECT GRADE UNLEASHED 1/60スケール RX-78-2 ガンダム」は、進化のポイントを集約したものをシンプルな「RX-78」に全てを注ぎ込もうとしているという。

安永氏は「シンプルなだけに難しいことは実感している。だが技術をこの一商品に集約したらどうなるかと考えると、やれることがいろいろ出てくる。我々もまさに解放されたかたちで企画を進めている。今年中にはなんとか全貌を明らかにしたい」と語った。

最後に本郷奏多さんは「僕は一生ガンプラを愛していくと思いますし、次の世代にガンプラを継承していきたいので、これからもいいものを作ってください」とエールを送った。

「一生ガンプラを愛していく」とエールを送った本郷奏多氏

(C)創通・サンライズ