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タッチ決済を推進するVisa。「日本でも必ず非接触が広がる」
2020年2月20日 11:19
ビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)は19日、2020年の日本におけるキャッシュレス化戦略を説明し、NFCを使った非接触決済(タッチ決済)の推進やカードを中心としたキャッシュレスの取組について紹介した。
日本では、消費者還元事業の開始以降、キャッシュレスの拡大は続いている。一方で多くの決済方法が加盟店や消費者に混乱も生んでいるという。ビザ・ワールドワイド・ジャパンのスティーブン・カーピン社長は、シンプル、安全、スピーディと、Visaの特徴を紹介。Visaではキャッシュレスの拡大とともに、そうした課題の解決に取り組む。
シンプルかつスピーディの具体例は、非接触決済(Visaのタッチ決済)の推進。現金に比べて支払いを8秒短縮できるため、従業員や店舗の負担を軽減。空いた時間を販売拡大などに使えるとする。また、日本と米国以外の世界の多くの国において、カード決済の半分が非接触になっていることから、「日本でも必ず非接触決済が広がる(カーピン社長)」と強調した。
Visaデビットの拡大にも注力。ATMの引き出しなどの時間を短縮し、安心かつ直接銀行から支払えることなどから、デビットカードを推進。現在は31社から発行されているが、Visaの中でも優先順位をあげて強化していく。
Visaのタッチ決済対応カードの発行枚数は、'19年12月末時点で1,900万枚を超え、1年間で約3.8倍に拡大。現在は2,000万枚を超えたという。店舗の端末数も3.8倍に成長した。また、'19年10月のキャッシュレス・消費者還元事業以降、タッチ決済の取引数が増え、スーパーマーケットでの利用は3カ月間で3倍となった。コンビニなど日常利用が増えており、「還元だけでなく体験としてタッチ決済が支持されている」とした。
東京オリンピックに向けてプロモーションも推進。キャッシュレス・アンバサダーとして「メイプル超合金」の2人が、タイムトラベルナビゲーターは「ぺこぱ」の2人が就任する。
パートナー企業もVisaのタッチ決済やキャッシュレス推進について紹介。JapanTaxiの川鍋一朗社長は、タクシーの歴史の中で「アプリ」の登場が大きな転換点と語る。
川鍋氏が会長を務める日本交通の配車件数は、2019年に75%がアプリ経由となり、いまは8割を超えているという。売上構成比においても、2019年のキャッシュレス比率が62%となり、現金より非現金のほうが決済額が大きくなっている。その中でも一番多いの支払手段がクレジットカードで、「いま最も勢いがある」と説明。Visaのタッチ決済をデモ動画を交えてアピールした。
りそな銀行 決済事業部長の横山智一氏は、法人向けデビットカードやりそなキャッシュレスプラットフォームの取組を紹介。中小企業を中心に、加盟店営業やウォレットアプリなどのさまざまなソリューションを提供し、日本のキャッシュレスを推進していく。