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「KANDA SQUARE」竣工。電機大跡地に大規模複合ビル

エントランス イメージ

住友商事は、開発を進めていた東京・神田エリアの複合ビル「KANDA SQUARE」が2月17日に竣工したことを発表した。住友商事単独の不動産事業としては過去最大規模で、神田エリアの核となる大型開発としている。

KANDA SQUAREの所在地は東京都千代田区神田錦町二丁目2番地。東京電機大学神田キャンパスおよび神田警察署の跡地に立地している。オフィス・商業ゾーン・ホール・貸会議室からなる地上21階地下1階建の複合ビルで、高い防災・環境性能を備えている。

KANDA SQUARE 外観

5階から21階のオフィスゾーンは入居テナントがほぼ内定し、3月より順次入居を開始。1階の商業ゾーンには13店舗が出店予定で、2階多目的ホール「KANDA SQUARE HALL」(最大1,000人収容)、3階小ホール「KANDA SQUARE ROOM」(最大210名収容)、貸会議室「KANDA SQUARE CONFERENCE」と共に、6月上旬にグランドオープンする。

敷地面積は9,761.29m2。延床面積は85,257.33m2。高さは121m。

周辺には、四季を感じる花木や落葉樹を中心とした1,300本の樹木や水景と、2,000m2超の緑豊かな広場を配置。日建設計のNIKKEN ACTIVITY DESIGN lab(NAD)と協働で新しい広場の在り方を考え、地域住民やオフィスワーカー、神田の街を訪れる人々がさまざまな使い方ができるオープンスペースを設置。各種イベントの開催もできる。また、利用者に愛着を持ってもらえるよう、アニマルフレームアートを配している。

北側広場
南側広場

広場に隣接した1階の商業ゾーンでは、カフェ、レストラン、バルなどを取りそろえるほか、都市型スーパーマーケットやベーカリー、コンビニエンスストアなど全13店舗が出店予定。また、広場や街路樹のある通りに面してテラス席を設ける。

2階多目的ホールの「KANDA SQUARE HALL」は、約450m2の防振遮音構造で、映像、音響、照明機材を完備。最大収容人数1,000人(スタンディング時)の本格的な音楽ライブ、展示会や講演会など多種多様な用途で利用可能。ホールホワイエにはクロークやバーカウンターの設備も完備し、利用客の幅広いニーズに応えるとしている。

オフィスはワンフロア最大約2,950m2で、東西南北すべての方向がガラス面。オフィスビルの構造として最も地震の揺れを受けにくい免震構造を採用し、中圧ガスと重油の利用により連続15日間程度稼働可能な非常用発電機を配置。入居企業の事業継続性に配慮した高い防災性能を備えているという。

オフィスエントランス

KANDA SQUAREには、国内初となる電力ネットワークを活用したBCP対策用エネルギーサービス「プレミアムグリッドサービス」を導入。これにより非常災害時には、設置された大容量の非常用発電機から周辺ビルの神田スクエアフロントおよび(仮称)内神田一丁目本郷通ビル(2021年春竣工予定)へ電力の供給・融通が可能。

東京電力ホールディングスおよび東京電力エナジーパートナー、サービス運営を行なう日本ファシリティ・ソリューション、KANDA SQUAREの設計を担当した日建設計の協力により導入を実現したという。

住友商事は、神田エリアをオフィスビル事業における戦略的重点地域と位置付け、これまで、「テラススクエア」や「神田スクエアフロント」をはじめとしたオフィスビル開発など、神田エリアの魅力を高める街づくりに注力。今後も、オフィスビル開発を通じ、最新の性能を持つオフィス空間を提供するとともに、街に豊かな緑と賑わいをもたらす空間の創出を目指す。