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渋谷宮下公園、全長330mの立体都市公園「MIYASHITA PARK」に

全体俯瞰図

渋谷区と三井不動産は、渋谷区渋谷一丁目及び神宮前六丁目にて進めてきた、(仮称)新宮下公園等整備事業の街区名を「MIYASHITA PARK」に決定。4月に竣工、6月にグランドオープンする。

この事業は、「立体都市公園制度」を渋谷区内で初めて活用した、渋谷区と三井不動産がパートナーとなり推進するPPP(パブリックプライベートパートナーシップ)事業。

南街区エントランス図
南北街区

1966年に東京初の屋上公園として整備された渋谷区立宮下公園は、バリアフリー動線の確保や経年変化による耐震性の課題解決、防災意識の高まりや来街者の増加といった社会変化への対応が求められ、民間のノウハウも活用して再整備。敷地面積約10,740m2、延床面積約46,000m2、全長約330mからなる、公園・駐車場・商業施設・ホテルが一体となった新しい低層複合施設「MIYASHITA PARK」となる。

イメージ図

公園・駐車場という従来の都市機能に、商業施設・ホテルを融合させた新しいミクストユース型プロジェクトとし、公園の持つ魅力を施設全体で最大化させ、街のさらなる賑わいを創出するとしている。また、耐震性能も向上し、災害発生時には周辺地域滞在者などの帰宅困難者の一時退避場所として機能する。

断面図

構造は、商業棟が南街区1階から4階、15,922m2(駐輪場1,404m2)含む。北街区が1階から3階、10,649m2(地下駐車場階除く)。ホテル棟が4階から18階(240室)。駐車場が南街区97台、北街区278台の計375台(内、243台が都市計画駐車場)。

南北2つの街区に分かれていた渋谷区立宮下公園を、道路上空も含めて公園として一体化し約1ヘクタールのフルフラットでバリアフリーな多機能空間として再整備。公園の南街区には、スケート場やボルダリングウォールに加え、多目的運動施設(サンドコート仕様)を新設。誰もが気軽にスポーツを楽しみ、交流できる場を提供するという。北街区には様々なイベントも開催できる約1,000m2の芝生ひろばを整備する。

公園プラン
公園内スケート場・ボルダリングウォール(南街区)

MIYASHITA PARKは渋谷駅周辺、原宿、青山、表参道、国立代々木競技場(代々木公園)をつなぐ結節点に位置している。立地特性を活かし、渋谷駅からのアプローチを容易にするとともに、景観を向上させる現渋谷川遊歩道部分の整備や、神宮前六丁目交差点への横断歩道の新設等により、新たな歩行者ネットワークと様々なイベントを通じ、多種多様な人々の交流を促進する文化発信拠点の形成を目指す。

歩行者ネットワーク形成イメージ

また渋谷区は、開園後の運営管理に指定管理者制度を活用。三井不動産・西武造園で構成される「宮下公園パートナーズ」を昨年12月に指定管理者に選定した。指定管理者による、緑地や各設備の維持管理、イベントの企画・誘致といったトータルマネジメントにより、安全安心な公園環境を提供すると共に、賑わいを創出するとしている。

2000年代の宮下公園
2000年代の宮下公園