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液晶で“必要な場所”だけサンバイザー化。ボッシュ「バーチャルバイザー」
2020年1月9日 14:05
ボッシュ(Bosch)は、太陽の光を遮る“サンバイザー”をバーチャルに生成し、必要なときにだけ眩しさを抑える「バーチャルバイザー」を開発した。CES 2020会場でデモを行なっている。
バーチャルバイザーは、透明な液晶ディスプレイと、顔の位置検出などを行なうカメラ、トラッキングソフトウェアから構成。太陽がドライバーの顔に落とす影を追跡し、ドライバーに向けられたカメラの画像に基づきドライバー位置を特定。目、鼻、口などの顔の特徴的な要素をAIを使い判定することで、顔の上の影を識別できるようにする。
識別した顔情報に基づき、ドライバーの目に光が届く部分のみ液晶を暗くする。ディスプレイは、影の部分以外は透明で、視界を妨げない。
実際のデモを見ていると、視線の変化や頭の位置の変化に即座に追従して、ディスプレイの黒部分が移動する。また視線の向きによっては影の部分が拡大するなど、細かな制御が行なわれていた。
太陽のまぶしさに起因する自動車事故は年間数千件で、他の天候条件の約2倍。また、強い日光下では、自動車事故の危険性が通常の条件よりも16%高くなるという。こうした課題に対して液晶技術を応用し、特定の光源を遮断することで、太陽のまぶしさやドライバーの不快感、事故のリスクを削減。同時にドライバーの視認性、快適性の向上を目指す。今回の展示はプロトタイプで、製品化は未定とのこと。