ニュース
文具男子が巡る「文具女子博」。メーカーのこだわりやデザインが魅力
2019年12月13日 07:40
日本出版販売が開催している「文具女子博2019」の内覧会に参加してきた。イベントの存在は知っていたものの、参加は今回が初めて。筆者は万年筆や、インク、ノート、カラーペンなどを買い漁ってしまう系の文具男子なので、その視点で戦利品とともにイベントの雰囲気を紹介する。
文具女子博は、“見て・触れて・買える”日本最大級の文具の祭典。今回の「文具女子博2019」は第3回となり、開催日時は12月12日から15日で初の4日間開催。会場は東京流通センター第1展示場 A~Dホール(東京都大田区平和島6-1-1)。最寄り駅の東京モノレール 流通センター駅からは徒歩1分。入場料は650円。概要については別記事を参照してほしい。
「文具女子博2019」開催。先行販売やオリジナル文具を体験・購入
今回は文具メーカーや文具店など133社が出展し、 計5万点の商品が集結。各ブースを巡り、体験コンテンツに参加したり、欲しい文具やグッズを購入できる。購入したい商品は、入場時に渡される袋に入れていき、あとでまとめて会計。クレジットカード対応のレジもあり、会計時は快適なのだが、しっかり予算を考えて行動することをおすすめする。
今回は気になっていた先行販売の商品や限定品を購入してきたので、その一部を購入したブースとともに紹介する。
以前取り上げたコクヨの携帯はさみ「サクサポシェ」が気になっていたので、1本で2色使えるマーカーの「マークタス」とあわせて購入。
サクサポシェは、実際に手に持ってみると画像で見た印象よりも刃が大きく感じた。学生のとき、携帯性重視のコンパクトなタイプのはさみを使ってみたものの、扱いにくく、結局普通のはさみを携帯していたが、これなら問題ないだろう。今では、はさみを使う機会が大分減ったが、封筒の端を切る際に活躍しそうだ。
マークタスは同系色の濃淡のある2色がセットになった「カラータイプ」のピンクを購入。勉強などの際に、重要事項と補足事項を塗り分けるのにペンを持ち替えないで済むのは便利だ。マーカーは今まで、濃いピンクと淡いブルーなどの組み合わせで使っていたりもしたので、好きな色で組み合わせられたら、さらに使い勝手が良さそうな印象。
シヤチハタは、SNSなどでネーム9デザインのコスメが話題になっていた。正直筆者には関係の無いと思っていたのだが、リップクリームが目に入った瞬間、あまりにもシヤチハタの印鑑にしか見えないのが面白くて、袋に投入してしまった。デスク上に置いてあったとしても、まさかリップクリームだとは思わないだろう。
なお、シヤチハタのブースではこのほかにも、日本の伝統色をイメージしたスタンプアート用スタンプ台「いろもよう」や、ペンとはんこが一体型となった「はんこペン」、ネーム9の着せ替えパーツとスタンドなどを先行販売している。とくに「いろもよう」はシヤチハタ独自のインキを採用し、蓋を開けたままでも乾かないのに、押印後は速乾性があり、色は鮮やかに表現されるという。
三菱鉛筆では、限定品として、文具女子博のロゴ入りの鉛筆「ユニ」や、細字サインペン「Pin」の日本未発売の線幅やインク色を発売。また、ペン先0.4mmで手帳などに文字を書くことに特化した水性ペン「EMOTT」の文具女子博限定色「ブルーブラック」を用意。ブルーブラックと既存のカラー4色がセットになった5色セットを3種類展開する。
またノベルティとして、三菱鉛筆のブースで商品を購入すると、「文具浪漫」のテーマにあわせたレトロ広告クリアファイルがもらえる。表面のデザインは、1908年に市川商店と販売提携し、社名を「眞崎市川鉛筆株式会社」とした時の広告。裏面は、1925年に大和鉛筆と合併し、社名「眞崎大和鉛筆株式会社(M.Y.P.)」設立後の広告としている。当時のヒット商品「セブンスター」等がデザインされている。
書道セットや筆ペンのイメージがある呉竹では、文具女子博#インク沼で実施していたカラーインク作り体験「ink-Café」を今回も実施。予約制で、呉竹ブースで予約券が発行される。所要時間は15分で、体験料は1,636円。
そのほか、柔らかい感触のペン先で力加減にあわせて大小のドットが打てる「ドットペン」や、芯先が硬めな筆の「レターペン ココイロ」、アイライナーのような超極細筆ぺん「愛ライナー」などを販売している。
マックスのブースで目を引いたのはシリコンカバーホッチキス「みずべのいきもの」。これは、マックスのスタンダードホッチキスに、シリコン雑貨ブランド p+g designがデザイン監修したオリジナルデザインのカバーを装着したもの。サメ、ワニ、ビーバーの3種類が展開されており、筆者はワニを購入。見た目のゆるさと、さらさらしたシリコンの触り心地を併せ持つホッチキス。コピー用紙20枚まで綴じられるため、性能も申し分ない。
黄色と濃い緑が特徴のスケッチブックが有名なマルマンは、2020年に100周年を迎える。ブースでは、それを記念した100周年デザインのトートバッグなどを先行販売。表紙と好きな紙の組み合わせでノートを作って購入できる「ルーズリーフバイキング」を実施している。
また、2020年夏から冬頃に発売するというノート「セプトクルール」を「超先行販売」している。パステルカラーの表紙はシリコンのようなさらさらとした手触りで、この手触りの表紙がまだ量産できる段階にないのだという。色合いと触り心地が気に入ったのでピンクを購入。限定商品としては、「図案スケッチブックミラーチャーム」を展開。限定4,000個。
ナカバヤシのブースでは、すでに販売されている口紅をイメージした万年筆インク「リップカラーインク」のデザインに合わせた手帳などを限定販売。また、浮世絵インクの第2弾を先行販売。第1弾では葛飾北斎・東洲斎写楽をイメージした計8色を、9月に発売。第2弾では歌川広重・喜多川歌麿をイメージした計8色。筆者は歌麿紅桜を購入。パッケージは「婦女人相十品 ビードロを吹く娘」。
また、カバーと中紙、好きな色のリングを組み合わせたオリジナルのリングノートを作れる「カスタムノート」も展開している。
会計後の出口前では、戦利品タグカードが用意されている。このカードは、「#文具女子博戦利品」投稿キャンペーンに利用するもので、文具女子博の戦利品の隣にタグカードを並べて写真を撮り、その写真をTwitterやInstagramにハッシュタグ「#文具女子博戦利品」付きで投稿すると抽選で文具セットが当たるという。
ここで紹介したブースや商品はごく一部。ざっと見て回っただけでも膨大な種類のマスキングテープや、焼き物と文具を組み合わせたもの、台湾文具などなど、魅力的な商品であふれていた。興味のある人はぜひ、足を運んでみていただきたい。かわいいデザインだけではなく、機能面でも新しい文具を発見できるだろう。
筆者の戦利品は以下の通り
・コクヨ サクサポシェ:650円
・コクヨ マークタス:150円
・シヤチハタ リップクリーム:800円
・三菱鉛筆 EMOTT 5本セット:1,000円
・呉竹 からっぽぺん 2本セット:200円
・呉竹 ドットペン:200円
・マックス シリコンカバーホッチキス ワニ:1,200円
・マルマン セプトクルール:700円
・マルマン 図案スケッチブックミラーチャーム:500円
・ナカバヤシ 浮世絵インク 歌麿紅桜:1,600円
・ゼブラ マイルドライナーブラッシュ 5本セット:750円
・プラス 富士山消しゴム×2:400円
・ステッドラー トリプラスシャープペンシル 1.3mm:550円
・ミドリ 巾着入り文具セット:1,500円
・日販 Greeful クリップボード:1,380円
合計11,580円(税込12,738円)。
予算1万円のつもりで行動していたのだが、魅力的な文具が多く、ついつい袋に入れてしまった。そして、途中から計算をサボったところこのような結果に。予算の管理はしっかりしつつ、楽しんで欲しい。