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10銘柄の利き酒で味覚判定。100銘柄からオススメ日本酒提案

JR東日本スタートアップは、4社のベンチャー企業が参加する「STARTUP_STATION」を、JR大宮駅西口イベントスペースにて12月4日から9日まで実施。実用化に向けた実証実験を行なう新しい事業を、一般利用客でも無料で体験できるイベントとなっている。ここでは、MIRAI SAKE COMPANYのYummy Sakeを紹介する。

Yummy Sakeは、AIとブラインドテイスティングによって好みを判定し、100銘柄の日本酒の中からオススメを提示する、AI味覚判定を活用した日本酒レコメンドサービス。日本酒を飲み歩くツアーなど、新しい観光提案に繋げることを目的に、実証実験を実施する。

Yummy Sakeでは、自分のスマホで、Webアプリ内で必要項目を登録。10種の日本酒をテイスティングしながら、5段階の点数を付けていく。この時、銘柄は知らされない。

利き酒がすべて終わったら、判定結果へ進む。判定結果は、味覚を「ヤミータイプ」で表示。ヤミータイプは12タイプあり、「アワアワ」「スルスル」「キュンキュン」「ユラユラ」といった、オノマトペで表現され、タイプごとに合わせやすいおつまみや、代表的なお酒も見ることができる。

利き酒終了後に送信
デモンストレーションの結果は「プリプリ」
ヤミータイプ

タイプ判定以外にも、オススメのボトルの表示や、テイスティングした銘柄の詳細情報、12のヤミータイプの解説といったコンテンツが用意されている。

判定にはAIを活用。利き酒する日本酒は辛口から甘口まで、順不同で並べられており、これらの好みから分析し、結果を導き出す。裏側ではパラメーターから提案していると説明した。また、現在は10銘柄で判定しているが、中長期的には数を減らしても精度が出るようにしたいという。

今後は、2020年2月から新潟で実証実験を実施。現在は判定結果用の登録数は100銘柄だが、新潟での実証実験までに200銘柄を目指す。また、新潟の日本酒は淡麗辛口のイメージを持たれることが多いが、様々な味があることをより多くの人に知ってもらいたいと説明した。

Yummy Sakeは、未来日本酒店 KICHIJOJI、未来日本酒店 EBISU-MITSUKOSHI、日本酒+寿司 大市、未来日本酒店/KUBOTA SAKE BARの4店舗と提携。これらの店舗でもAI味覚判定を体験できる。

なお、JR東日本スタートアップはベンチャー企業などから駅や鉄道、グループ事業の経営資源や情報資産を活用したビジネス・サービスの提案をオープンに募り、ブラッシュアップを経て提案を実現していく「JR東日本スタートアッププログラム」を実施。今年は3回目で、262件の提案から21件を採択し、STARTUP_STATIONでは、4件の協業内容が体験できる。

体験できるのは、Yummy Sakeのほか、無人ロボットパスタカフェ、ウルトラ自販機によるエキナカでの無人駅弁・スイーツ販売、瞬間凍結新技術を活用した地域鮮魚の販売。時間は11時から18時。