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ファミマ、時短営業の決定権をオーナーに。廃棄ロス対策など支援も拡充

ファミリーマートは11月14日、フランチャイズ契約を見直し、時短営業について加盟者の判断により決定する方針を発表した。また、「24時間営業分担金の増額」「廃棄ロス対策の強化」「複数店及び再契約奨励金の増額」など加盟店支援制度の拡充を2020年3月より順次実施する。

ファミリーマートでは、加盟店における人手不足の深刻化や深夜の客数減少等を背景に、6月から一部地域で時短営業の実験を開始。全国の加盟店を対象に時短営業に関するアンケートも実施し、10月からは全国約620店に時短実験を拡大。利用客の利便性と安定的な店舗運営の適切なバランスを模索してきたという。

また、フランチャイズ契約の見直しを進めた結果、時短営業については、加盟者が希望する場合、本部と事前に協議の上、加盟者の判断により決定する方式に変更。具体的には、毎日時短と週1時短(日曜日)の2パターンから選択でき、加盟店のニーズに沿った店舗運営ができるよう、柔軟に対応する。2020年3月から実施。

24時間営業分担金(旧:24時間営業奨励金)については、最低賃金の上昇率に合わせた増額に加え、ベース金額を従来の月額10万円から12万円に増額。現状全ての24時間営業店舗に一律で支給されている24時間営業分担金を、週1時短営業店舗においても、日割り計算にて支給する。

店舗を取り巻く経営環境については、人口減、少子高齢化、Eコマースの台頭等を背景とした業界の垣根を超えた競争の激化、人件費の高騰などから、今後も厳しさが増していくと想定。加盟店支援のさらなる拡充を図るとともに、チェーン全体の競争力を高める本部の構造改革が必要であると判断。40才以上の社員を対象に、2020年2月までに約800名(全社員の約1割)の社員の希望退職を募る。

加盟店支援では、加盟者が前向きに安心して経営に集中できる環境づくりの一環として、24時間営業分担金の増額のほかに、「廃棄ロス対策の強化」「複数店及び再契約奨励金の増額」を進める。

廃棄ロス対策の強化については、加盟店と本部の廃棄ロスの負担割合につき、本部の比率を高める。また、フードロス問題への対応として、廃棄率改善に向けた加盟店の支援制度を開始する。

複数店及び再契約奨励金の増額は、複数店化により加盟者の事業基盤を安定・強化させるための支援を実行し、加盟者の長期の安定経営を支援するため再契約奨励金を増額するという。

なお、これらの支援の総額は年間約100億円(1店あたり平均年間約70万円)を想定。詳細については、12月以降に決定するとしている。