シャープ、巻き取れる30型4K有機ELディスプレイ。薄さ0.5mm

シャープは、世界最大という30型4Kで画面を巻き取れるフレキシブル有機ELディスプレイをNHKと共同で開発した。表示部を巻き取って収納できる「ローラブル(巻取型)」商品の実現を目指す。

フレキシブル有機ELディスプレイ(表示時)

対角30インチ(約76cm)のフレキシブルなフィルム基板上に、RGB各色に発光する素子を形成したトップエミッション型の有機ELディスプレイで、この構成では世界最大としている。解像度は3,840×2,160ドット、フレームレートは60fps。

各色に発光する素子を蒸着方式で高精度に形成することで、カラーフィルターを不要とし、高い光利用効率を実現。フィルム基板を用いることで、薄さ約0.5mmのパネル表示部を、巻き取り半径約2cmとコンパクトに収納して、下部の筐体に収められるのが特徴。ディスプレイ部の重さは約100g。

有機EL素子を駆動する薄膜トランジスタにはIGZOを採用。NHK独自の信号処理やパネル駆動技術の活用により、画面の明るさの均一性や動画の鮮明度を向上させている。

ディスプレイ部を巻き取って収納可能

開発されたディスプレイは、11月13日～15日(金)に千葉・幕張メッセで開催される国際放送機器展「Inter BEE 2019」のNHK/JEITAブースにて展示される。

フレキシブル4K有機ELディスプレイの、NHKによるイメージ写真