ソニー、アパレル向け新炭素素材「Triporous FIBER」。洗濯で消臭能力回復

ソニーは、植物由来多孔質炭素材料「Triporous(トリポーラス)」の繊維・アパレル業界へのライセンスを開始した。Triporous FIBERの商標で展開する。

トリポーラスは、米の籾殻を原料とした、独特の微細構造を有する多孔質炭素材料。既存の活性炭のマイクロ孔(2nm以下)に加え、マイクロ孔よりも大きなメソ孔(2～50nm)とマクロ孔(約1μm)が多数複合して存在するため、従来技術では吸着しにくかった分子量の大きな物質を容易に吸着できる特性を有し、低分子化合物に対しての高速吸着が可能という。

ソニーは1月にトリポーラスのライセンスを開始。複数の企業と共同でトリポーラスを用いた繊維を研究開発し、この繊維を用いた製品がパートナー企業より販売開始となる。

繊維・アパレル業界に展開した製品には「Triporous FIBER」という商標を利用。Triporous FIBERは、汗臭や体臭の原因となるアンモニア、酢酸、イソ吉草酸など様々な臭気分子を素早く吸着し、消臭機能を長時間持続できることに加え、洗濯により吸着した分子を脱着させて消臭能力が回復するという特長があるという。

また、生乾きの臭いの原因であるモラクセラ菌等の細菌類に対して抗菌・制菌性能も確認されているとする。

パートナー企業が製造したTriporous FIBER