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日本気象協会、5kmメッシュ・1時間雨量予測手法を開発。AI活用
2019年9月2日 14:32
日本気象協会は、汎用的な計算機のみで時間的・空間的に詳細な予測を出すことが可能となる、「5kmメッシュ・1時間雨量」のダウンスケーリング手法を開発した。過去雨量のビッグデータをAIで解析する。
ダウンスケーリングとは、データの時間・空間分解能の詳細化のこと。これまでAIによる「空間」方向へのダウンスケーリング手法は存在したが、「時間・空間」の双方向へのダウンスケーリング手法は存在しなかったという。
またこれまで、時間的・空間的に詳細な降雨予測を行なうには、スーパーコンピュータなどを必要としたが、今回開発した手法は、スーパーコンピュータを使わず、予測の詳細化、計算時間の短縮を図れることを特徴とする。今後はさらに「1kmメッシュ・10分雨量」予測も可能としている。
日本気象協会は、これにより雨域の移動や降水量の増減を滑らかに表現可能となるとし、ダムの効率的な運用や洪水予測の精度向上に応用することで、治水・防災・減災への取り組みに役立てられるとしている。また今後、風の数値予測など、他の気象要素にも適用していく。