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日本橋一体再開発の新ステージ「GREATER日本橋」。広さ6.7ha

三井不動産は、「日本橋再生計画で目指す街づくりビジョン」、「日本橋再生計画第3ステージの重点構想および街づくりの考え方」を策定した。日本橋川沿いでは「豊かな水辺の再生」をテーマとした敷地面積約6.7haに及ぶ5地区の再開発が予定される。

日本橋越しに箱崎方面を見渡す

三井不動産は「日本橋再生計画」を、2004年の「COREDO日本橋」の開業を皮切りに推進。2014年からを第2ステージとし、「産業創造」「界隈創生」「地域共生」「水都再生」の4つのキーワードに基づきハードとソフトの融合した街づくりを進める。

2019年3月には「日本橋室町三井タワー」が竣工。9月27日に「COREDO室町テラス」がオープンする。

日本橋室町三井タワーを経て第3ステージへ進むとし、旧日本橋区に相当する「GREATER日本橋」の再開発が進められる。旧日本橋区とは、日本橋本町、日本橋室町など住所に「日本橋」を冠する21の町に、八重洲一丁目を加えた地区。1947年に、旧京橋区と合併して現在の中央区となったという。

旧日本橋区に相当するエリア全体をGREATER日本橋とし、昭和通りを境にWESTエリアとEASTエリアに区別。個性が異なるこれらのエリアの特徴を活かした一体的な街づくりに取り組む。

日本橋再生計画第3ステージにおける重点構想として「豊かな水辺の再生」、「新たな産業の創造」、「世界とつながる国際イベントの開催」の3つを推進する。

豊かな水辺の再生については、日本橋川沿いの敷地面積約6.7ha(約2万坪)、施設の延床面積37万坪に及ぶ5地区の再開発を予定。さらに首都高速道路の地下化が実現すると、川幅含め幅約100m・長さ約1,200mにの親水空間が誕生するという。

江戸橋から、室町1丁目の親水空間を望む
日本橋川沿いの賑わい

再開発による親水空間及び歩行者ネットワークで、東京駅周辺と日本橋エリアが一体化するとし、加えて日本橋をハブとする舟運ネットワークによって、日本橋は「都心ウォーカブルネットワークと舟運ネットワークが重なる、東京の大動脈を生む街」になるとしている。

舟運ネットワークについては、羽田、お台場、芝浦、晴海、豊洲、浅草などとつながる、観光や生活動線としての新たな移動手段の提供を目指す。

日本橋と東京駅をつなぐウォーカブルネットワーク(左)と、都心とウォーターフロントを結ぶ舟運ネットワーク(右)

新たな産業の創造については、継続戦略カテゴリーと新たな戦略カテゴリーを推進。継続戦略カテゴリーでは、幅広いプレイヤーが集える場と機会を創出し、オープンイノベーションの促進を図り、江戸時代に薬種問屋が軒を連ねた日本橋をライフサイエンス企業が集積する街へとすることを目指す。

新たな戦略カテゴリーでは、「宇宙」、「モビリティ」、「食」をテーマとした新たな価値創造、都市サービスの提供、文化の継承と革新への挑戦を推進する。

世界とつながる国際イベントの開催については、三井不動産が有するホール・カンファレンスに、公共空間も含め、街全体をイベント会場化。国際発信力ある大型イベントの開催を検討していく。