ニュース

DNP、個人単位の購買行動を分析する「価値観CJM」

大日本印刷(DNP)はコレクシアと共同で、アンケートに基づいた分析から、生活者一人ひとりの体験と購買行動の関連性やマーケティング課題を把握するための購買行動分析サービス「価値観CJM」の提供を8月29日に開始する。

アンケート全モニター数の中から、約30枚から60枚を厳選して集約分析とあわせて納品

価値観CJMは、DNPの「価値観クラスター」とコレクシアの「消費者行動図鑑」を組み合わせ、独自の購買行動分析を行なうサービス。

価値観クラスターは、DNPが社会状況やトレンドによって変化する人々の価値観を「ライフスタイル・感度」「メディア」「コミュニケーション」に関する10の因子で定義・分類したもの。購買意識や行動のデータである「価値観データベース」をもとに、定量的な手法で生活者の潜在意識を把握できるとする。

価値観クラスターの例:「わが道を行く自由人」(左)と「家族想いで自然体なフレンドリー型」(右)

消費者行動図鑑は、インタビューの質を損なわないようにネットアンケートの設問を設計し、アンケート調査により生活者一人ひとりの行動プロセスをカスタマージャーニーマップ(CJM)として自動作成したもの。

従来のCJMは、性別や年齢等の属性ごとに設計されることが多く、価値観と行動の関連性などを示す個々の顧客像までは捉えることができなかったという。

これに対し価値観CJMでは、価値観クラスターを消費者行動図鑑のアンケート回答者一人ひとりと関連付けることで、個人単位のCJM(パーソナルCJM)を自動生成。顧客の人物像(ペルソナ)を明確にし、コミュニケーション施策の企画・開発、価値観クラスターごとに最適化したDMの送付や、デジタル広告配信等のマーケティング施策に活用できるとする。

またパーソナルCJMは、データから想定されたペルソナ毎に、アンケート回答による定性的な情報を1枚のシート上に自動的に表示。さらに、感情解析手法を組み込んで点数化したDNPの「エモーショナルカスタマージャーニーマップ」とも連動し、生活者の購買前後の課題の定量的な評価も可能としている。

価格は、調査設計・モニター数等により個別見積。価値観CJMをメーカーや金融、小売業などに提供し、2022年度までに累計で1億円の売上を目指す。