ニュース
仮想通貨を電子マネーチャージ。ディーカレットがau WALLETやEdy、nanaco対応
2019年8月21日 12:02
ディーカレットは21日、仮想通貨から電子マネーへチャージする新サービスを開始した。仮想通貨交換所「DeCurret」で、ビットコインやイーサリアムから、au WALLETなどの電子マネーに変換し、店舗などでの決済が行なえる。
対応の仮想通貨(暗号資産)はビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)の5種類。電子マネーチャージ対応にあわせて、ETHの取り扱いを開始した。
チャージ対象の電子マネーは、au WALLETプリペイドカードと楽天Edy、nanacoギフト。au WALLETへは、ディーカレットから4ステップでチャージが可能。楽天Edyとnanacoギフトは、ディーカレットから交換申請を行ない、ギフトIDを取得後、各サービスで受け取りを行なう必要がある。
なお、仮想通貨を原資とし、電子マネーチャージ/交換申請を行なう時点で、同社の所定レートを用いて法定通貨(円)に換算。その後、指定の電子マネーブランドにチャージする。ビックカメラなど、ビットコイン決済が可能な店舗もあるが、決済に時間がかかるほか、使える仮想通貨も限られる。電子マネーチャージ対応により、原資の仮想通貨を、より一般的な決済手段として利用できるようになる。
一回あたりの最低チャージ/交換金額は1,000円(各電子マネー共通)で、手数料は3,000円未満が108円(税込)、3,000円以上で無料となる。一回あたりの最高チャージ額はEdyが25,000円、nanacoは29,000円、au WALLETが10万円。
なお、仮想通貨の端数がチャージ金額に満たない場合は、複数の仮想通貨(BTCとETHなど)を組み合わせて、電子マネーに交換できる。
今回、au WALLETプリペイドカードとEdy、nanacoへの対応となっているが、今後も対応電子マネーを拡大していく方針。なお、電子マネーから仮想通貨への交換は法律上の課題もあり難しいが、検討していくという。
電子マネーチャージ対応とあわせ、ディーカレットで取引可能な仮想通貨としてイーサリアム(ETH)を追加。さらに、レバレッジ取引にも対応し、証拠金を担保として最大で4倍の金額までの取引が可能となった。
仮想通貨を普段使いに
ディーカレットの時田一広社長は、「デジタル通貨による価値交換プラットフォーム」を目指す同社の取り組みを紹介。仮想通貨交換所に加え、電子マネーチャージによる決済対応により、「仮想通貨を普段使いにする」と説明。ビックカメラの店頭で、BTCをau WALLETに交換し、ヘッドフォンを購入してみせた。
今年度は、「仮想通貨でできることの拡大」を目標としており、秋にはレバレッジ取引アプリを提供、冬にはポイント交換機能を追加する。2020年春には新たな投資商品やAPI展開なども予定し、「デジタル通貨による金融の拡大」を目指すという。
ユーザー数などは非公開だが、「決済とレバレッジ取引の対応で、ようやく開業目標にしていた機能が揃った。当初のビジネスプランからやや遅れているが、今日をもって盛り返していきたい」としている。
au WALLETを展開するKDDI ライフデザイン事業本部 金融決済ビジネス推進部長 永野敦史氏は、au WALLETへのチャージにより、「au PAY」、「au WALLET プリペイドカード」「Apple Pay」で支払いが可能になる点を説明し、仮想通貨の出金先として、コード決済を選択できるのはau Payが初と強調した。
ビックカメラの中川景樹 取締役は、ディーカレットによる仮想通貨交換により、店頭での使いやすさの向上が見込めることを説明した。