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ヤフー、コマース事業もPayPayで伸ばす。'19年第1四半期決算
2019年8月2日 19:56
ヤフーは2日、2019年第1四半期決算を発表するとともに、コマース、メディア、決済金融事業などの現状と拡大策について説明した。第1四半期の売上高は、前年同期比2.9%増の2,386億円、営業利益は同24%減の361億円。
コマース事業もPayPayで伸ばす。PayPayモール&フリマを準備
コマース事業においては、ショッピング事業の取扱高が前年同期比16.5%増の2,040億円に成長。Yahoo! ショッピングは20%成長となった。一方、経営体制について対立があったアスクルと共同運営の「LOHACO」は6%のマイナス成長。
ヤフオクの取扱高は2,004億円で前年同期比0.7%増。物販以外の取扱高も1,084億円で同27%増と成長。トラベルが30%増、飲食予約が20%増と伸びている。
また、PayPay連携もあり、クレジットカード取扱高が4,235億円、前年比48.8%と伸長している。
新サービスとしては、Yahoo!ショッピングと連携した新たな「PayPayモール」を2019年秋にリリース予定。ヤフーの出店基準を満たしたストアだけを厳選した「プレミアムショッピングモール」という位置づけで、商品カテゴリごとにUI/UXを最適化。また、商品到着から14日以内であれば返品・交換も可能としている。
PayPayモールの掲載料は3%。なお、PayPayモール掲載商品はYahoo!ショッピングでも表示される。
また、秋にはフリマに特化した「PayPayフリマ」も提供予定。ヤフオクと連携するが、フリマに特化したアプリとなる。手数料は近日発表予定としている。
PayPayモールと、PayPayフリマの2つの取組みで、2019年度はeコマース取扱高(物販)の2桁成長を目指す。
ヤフーは収益を多層化し、成長を実現するためのキードライバーとして「コマース事業」を重視。その上でFintechやデータソリューションを強化していく。
メディア事業はオフライン広告にも
メディア事業はスマートフォンを中心に成長し、スマホのログインユーザー利用時間は前年比19%増。月間ログインユーザーIDも同11%となっている。ログイン率の向上により、Yahoo! IDベースのターゲティングを推進。広告売上収益の拡大を目指す。特に動画、アプリ、ダイナミック広告(行動履歴に応じてクリエイティブをパーソナライズ)に注力する。
また、eコマース出店者向けの新たな広告などのオフライン広告に加え、PayPayとのクーポンやサンプリングソリューションなどのオフラインコマース広告も強化。'19年第4四半期にはPayPayを活用した店舗向けの予約/集客サービスなども予定している。