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ららぽーと名古屋みなとアクルス、来館者の服装を検知してAIで空調
2019年7月30日 13:45
三井不動産と竹中工務店は、「三井ショッピングパーク ららぽーと名古屋みなとアクルス」にてAI技術を利用した省エネルギー空調制御システムを導入した。
従来型の空調システムにAI技術を導入し、施設内外の環境や来館者の服装などの各種データを検知・解析。快適性の向上を図りながら、年間30％以上のCO2排出量の削減を見込んでいるという。
AI技術を利用した省エネルギー空調制御システムは、画像解析による空調制御、館内人数を予測した空調の省エネルギー制御、エネルギー需要を予測した空調の高効率運転制御を特徴としている。
画像解析による空調制御では、人が集まる吹き抜け空間やフードコートのカメラの画像解析から活動量を計測。館内に設置したサーモカメラの画像解析から来館者の服装(半袖・長袖・厚着等)を推定する。
それらのデータから、来館者の年代や性別の構成割合を推定し、来館者の特性に合わせ、快適性に配慮して空調制御。人体の熱的快適感に影響する6つの要素(室温、平均放射温度、相対湿度、平均風速、着衣量、作業量)を基に算出される指標(PMV)を、快適となるように制御するPMV空調制御を行なう。
空調の省エネルギー制御では、館内人数データ・天気予報・イベント等の各種情報から、館内人数の推移を予測。予測結果を基に館内のCO2濃度が基準値以内に収まる範囲で最も効率的となる外気導入を行なう。来館者が多いことが予測される日は、事前に外気を多く導入し、ピーク時(来館者の多い時間、外気の温湿度が高い時間)の外気導入量を低減。外気導入に係るエネルギーを削減する。
エアコンの高効率運転制御では、天気予報・外気温湿度・館内人数予測・イベント情報といったビッグデータから、翌日のエネルギー需要を予測。結果を基に館内エアコン(GHP・EHP)の冷媒蒸発温度を最適に制御する。外部入力を受けてGHP(ガスヒートポンプエアコン)の蒸発温度を可変させる制御の取り組みは日本初。
なお、この空調制御システムの開発プロジェクトは、国土交通省により「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」として採択されている。地域全体の最適化を目指すエネルギーマネジメントの先導的な取り組みとして、来館者情報に基づく需要予測や空調制御等の効果が期待されているという。
三井ショッピングパーク ららぽーと名古屋みなとアクルスの所在地は愛知県名古屋市港区港明二丁目3番2号。地上4階建(店舗棟)。延床面積は約124,700m2(店舗棟)。
