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セーラー万年筆、漆塗りの「伝統工芸 麗」シリーズ。8万円
2019年6月18日 13:59
セーラー万年筆は、全国各地の漆工を万年筆にする漆塗り万年筆シリーズ「伝統漆芸 麗」の第1弾として、「曙塗(あけぼのぬり)」「溜塗(ためぬり)」「錆塗(さびぬり)」の3種類を、25日より発売する。価格は各8万円。
伝統漆芸 麗(れい)は、漆の語源ともいわれる「麗(うるわし)」の文字をシリーズ名として冠し、全国各地の漆工をラインナップしたシリーズとして展開。
第1弾として、輪島の曙塗と溜塗、津軽の錆塗の3種を発売。専用の桐箱や真田紐、一本袋などの付属品も全て日本製にこだわった仕様で、各塗師のプロフィールや塗りの特長をまとめた説明書も付属。漆塗りの奥深さをより一層感じられる製品としている。
曙塗万年筆と溜塗万年筆は、輪島塗歴40年の隅祐智氏の作品。漆塗りの中でも困難な技術とされるぼかし塗りを用いた曙塗は、漆黒の闇の中から陽が生まれ出るような趣を造り出し、手仕事ゆえに1本1本微妙に味わいが変わる。
溜塗は、朱塗りの表面に透明な漆(透き漆)を塗って仕上げたもので、透き漆を通して中の色がにぶく落ち着いた色に見えるので深みが増し、使うほどに光沢が出てくるという。
錆塗万年筆は、青森県八戸在住の現代工芸作家 島守宏和氏による創作津軽塗の作品。津軽塗の特徴でもある凸凹とした重ね塗りの技法を活かして錆を表現した、現代の漆塗りを楽しめる1本としている。
漆製品の保管に適した素材といわれる桐箱は、木目が細かく高品質な国産桐を使用。結紐には伸びにくく丈夫な真田紐を採用。一本袋は、正絹の着物をほどいた生地を裁断し、爪に至るまで手作りで仕上げたという。
外形寸法は、17×151mm(直径×長さ)。重量は曙塗が29.1g、溜塗が31.2g、錆塗が31.5g。ペン先は21金、中字、大型。蓋・胴は黒檀製。大先はPMMA樹脂。