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au PAY、4月9日開始。ポイント活用の「一番身近なサイフ」へ
2019年4月4日 10:44
「au PAY」が4月9日からスタートする。バーコードやQRコードを使ったKDDIの新たなスマホ決済サービスで、「au WALLET アプリ」から利用開始でき、au WALLET残高やWALLETポイントを使って店舗での支払いが可能になる。当初はau回線契約者向けで、アプリはiOS版とAndroid版を用意する。
コンビニやドラッグストア、家電量販店、飲食店など、さまざまな街の店で利用できるauのスマホ決済サービス。2,000万以上のユーザーを抱える「au WALLET」と、au WALLET残高1,000億円以上という規模を活かし、店舗での新たな決済手段としてau PAYを展開する。
au WALLETは、これまでプリペイドカードやクレジットカード、Apple Payなどで展開されていたが、QR/バーコードの決済手段として、au PAYを追加。プリペイドカードなどの残高は、au PAYでも利用可能になる。
au WALLET残高へのチャージは、貯まっているau WALLETポイントやauかんたん決済(通信料金合算支払い)、じぶん銀行、クレジットカード、auショップ、ローソン店舗などで行なえる。また、夏以降にはセブン銀行ATMでのチャージにも対応。さらに、「auかんたん決済(リアルタイムチャージ)」で、残高不足時の自動チャージも今夏に対応予定。
4月15日11時から30日20時まで実施する「au WALLET ポイントつかえる! たまる! キャンペーン」では、au WALLET残高にチャージするだけで10%を増額(対象チャージ額が100億円に達した時点で終了)。
なお、クレジットカードでの決済には対応せず、カードから一度au WALLETポイントとしてチャージする必要がある。また、送金機能はじぶん銀行の登録者のみが利用可能で、携帯電話番号を使って送金可能となる。
au PAY利用では、200円ごとに1ポイント(0.5%相当)を還元するほか、キャンペーンを組み合わせて最大26.5%の還元が行なわれる。au PAYの一回当たりの支払い上限額は49,999円(税込み)。
なお、当初はau回線契約者向けのサービスとなるが、au IDのオープン化も予定。他社のスマートフォンなどでも利用可能にしていく方針。
auならではの「脱・埋蔵ポイント」
ケータイキャリアによる、決済サービスであるau PAYの特徴は、すでに「ポイント経済圏」が構築されていること。
これまでも、プリペイドカード、クレジットカードで、au WALLETを展開してきたほか、Apple Pay(QUICPay)にも2016年に対応し、利用者を拡大。au WALLETには、現時点で1,000億円超の残高があり、物理カードやApple Payに続く、新たな決済手段としてQR/バーコード決済にも対応するものが、au PAYとなる。
携帯電話の回線利用料等の支払いにより、自動的にポイントが貯まるため、「埋蔵ポイント」が多いのもau WALLETの特徴という。
au WALLETのユーザーのうち、1,000ポイント以上を持つ人が1,400万人、1万ポイント以上の保有者は100万人おり、こうした埋蔵ポイントをauのサービス以外の店舗などでも積極的に活用する手段として、au PAYを拡大。「脱・埋蔵ポイントで、お客様に一番身近なサイフを目指す」(KDDI 取締役執行役員専務 コンシューマー事業本部長 東海林崇氏)という。
最大26.5%の還元など。「1ポイントは1円以上」
「身近なサイフ」のために、「1ポイントに1円以上の価値を持たせる」という方針。4月15日から30日まで、au WALLET残高にチャージするだけで10%を増額するほか、少ないポイントで通信データを購入できたり、ショッピングモール「Wowma!」での買い物時にもポイントでの支払を優遇するなど、auサービス内で積極的にポイント活用できるようにしていく。
ポイントアップキャンペーンにより、最大26.5%の還元も実施する。
au PAY支払い200円(税込)ごとに1ポイント(0.5%)を、au WALLET ポイントで還元。auスマートパスプレミアム会員であれば、200円(税込)ごとに3ポイント(1.5%)となる。さらに4月23日から7月31日までは、食べログの対象店舗で5%を還元する。
加えて、13日など日付に“3”が付く「三太郎の日」には最大20%還元を行なう「三太郎の日にau PAYで決済」も展開。auスマートパスプレミアム会員は20%、au STAR会員は5%を還元する。三太郎の日のポイント付与の上限は月間5,000ポイント。
これらのキャンペーンを組み合わせた還元が最大26.5%となる。
はなまるうどんも対応。加盟店は早期に100万越え
加盟店向けの専用アプリ「au PAY for BIZ」もあわせて展開し、決済手数料は2021年7月31日までの取引を期間限定で無料とする。
加盟店開拓では、楽天ペイやメルペイとも協力・連携。また食べログとの連携による飲食店での利用拡大も図る。既存のプラスチックカード/クレジットカードの「au WALLLET」やQUICPayとあわせて、au PAY利用店舗は早期に100万カ所を超える予定。
4月4日時点では、ローソンやミニストップ、ポプラなどのコンビニや、はなまるうどん、松屋、魚民、ワタミなどの飲食店、ビックカメラ、ジョーシン、エディオンなどの家電量販店、イケア、JapanTaxiなどが参加予定。
金融の核がau WALLET/Pay。菅田将暉「全部ポイントで」
KDDI 執行役員専務 コンシューマー事業本部長の東海林崇氏は、「通信とライフデザインの融合」という同社の目標とともに、2月に発表したスマートマネー構想を紹介し、金融事業の強化について紹介。決済・金融サービスを強化していく中、その核となるサービスが、au WALLETポイントとau PAYと位置付ける。
au PAYにより、ポイント経済圏を拡大するだけでなく、au WALLETアプリを、様々な金融サービスにも広げていく。
「au WALLETポイント運用」は、貯まったポイントで資産運用できるサービスで、運用ポイントを指定するだけで、資産運用が可能。100ポイントから資産運用体験ができ、ポイントを引き出せば、すぐにau WALLETポイントとして利用できる。運用ポイントは、KDDIアセットマネジメントが運用している投資信託に連動。運用商品の選択はできず、投資体験のためのサービスと位置付ける。
また、スマホだけで1万円から借り入れ可能な「au WALLETスマートローン」も展開。最大50万円までで1万円から借り入れ可能なサービスで、金利手数料は8.0%~18.0%。「結婚式など急に現金が必要な時」などでの活用を想定しているという。
発表会には、三太郎シリーズCMに出演中の桐谷 健太(浦島太郎)、菅田将暉(鬼ちゃん)も登壇。新CMやキャッシュレスの取り組みなどについて語った。