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IoTビル「渋谷ソラスタ」、トイレ混雑状況や従業員位置を可視化

東急不動産が道玄坂121の一員として開発推進していた「渋谷ソラスタ」が、3月29日に竣工。エントランス、ラウンジ、テラスからの眺望などの画像のほか、トイレ混雑状況や従業員の位置情報の可視化といった、 IoTを活用したスマートオフィスの取り組みについて公開した。

外観

エントランスには、ベンジャミンなどの植物を配置し、室内に居ながらも自然の木漏れ日を感じられるよう設計。照明には、自然光に合わせて照明の色温度を変化させるために「サーカディアン照明」採用し、人間の生体リズムに合わせた照明制御を行なう。

エントランス

ラウンジは、7mの天井高と、四方を囲む緑による、開放感とリラクゼーション効果を図る。

ラウンジ

すべてのオフィスフロアには、テナント企業が専用利用できる長さ約40mのテラスが設置されているほか、屋上21階には、入居者が利用できる「スカイテラス」「スカイラウンジ」を設置。オフィスビルの屋上にいながら自然を感じられるよう、木々が設けられているほか、室内では鳥のさえずりや水のせせらぎをハイレゾ音響設備で流す。

そのほかビル内には、祈祷室やオールジェンダートイレが設置される。

グリーンテラス上層階からの眺望
スカイテラス
スカイラウンジ

また、 MyCityとの共創によって開発したIoTサービスを導入。入居者は、建物内の様々な共用空間の混雑検知や空調制御、一人ひとりの位置情報の把握や、外部環境 (天候・気温)などの情報提供を受けられる。

共用空間の混雑検知は、トイレや、スカイテラス、スカイラウンジなどの共用のワークスペースにおいて活用。トイレの個室ブースの利用状況を手元のスマートフォンでリアルタイムで確認できるほか、共用のワークスペースの混雑状況を自席でリアルタイムで確認できる。

トイレ混雑状況
共用ワークスペース混雑状況

空調制御は、PCとスマートフォンで可能なため、空調の温度調整のためにフロアを行き来する必要がないという。

一人ひとりの位置情報は、ビーコンを設置することで可視化。フリーアドレスの企業でも、従業員の在席の有無や所在を、PCやスマホでリアルタイムで確認できる。

従業員の位置情報

そのほか、ビルの受付予約システムと連携して来館者情報の登録が可能になり、無人での来館受付ができる。また、温度や降雨情報を手元で確認でき、「わざわざ傘を取りにオフィスフロアに戻る」といったストレスから解放されるとしている。

所在地は渋谷区道玄坂1丁目21番1号。地上21階、地下1階。敷地面積は約4,128m2。延床面積は約46,954m2。高さは約107m。

位置図