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ジムとコインランドリーが一体になったファミマに行ってきた
2019年3月1日 08:10
ファミリーマートは28日、コンビニ店舗と、ファミリーマートが展開する24時間フィットネス「Fit&GO」およびコインランドリー「Famima Laundry」が同敷地内で併設する「ファミリーマート仲六郷第一京浜店」をオープンした。オープン当日に実施された内覧会の模様をレポートする。
Fit&GOは3店舗目、Famima Laundryは7店舗目となるが、両方が併設されたファミリーマートは仲六郷第一京浜店が初。ファミリーマート店舗の2階がFit&GO、隣がFamima Laundryとなっている。なお、店舗はフランチャイズ、Fit&GOとFamima Laundryは直営。
通常よりも遠い場所からのコンビニ来店が見込めるFit&GO
Fit&GOは、24時間365日いつでも利用可能なフィットネスジム。入会手数料が2,000円、月会費がスタンダード会員7,900円、80分のパーソナルトレーナー付のプレミアム会員12,900円。広さは220.27m2。
ジム内にはランニングマシンやバイクといった有酸素運動を行なうマシン、主に筋力を鍛えるためのトレーニングマシンが並び、ダンベルやスミスマシンといったフリーウェイト機器も揃える。また、バランスボールなども用意されている。
マシンを使用せずに自分の体重を利用する、いわゆる自重トレーニングを行なうスペースも用意。24時間営業のフィットネスジムにおいて、このようなスペースがあるところは多くはないという。
会員の入退室は、リストバンド型のICカードを使用。入口と出口にそれぞれ端末が設置されており、リストバンドをタッチすることで鍵が開く。リストバンドは、ロッカーの鍵としても利用する。ロッカールームにはシャワーも完備。
将来的にはスタッフゼロで運用できる仕組みを目指すが、現在は平日は13時から22時、土日祝日は10時から19時にスタッフが駐在。入会受付や見学の対応をしている。
ファミリーマート シニアオフィサー 新規事業開発本部 インキュベーション部長の市川 透氏によれば、Fit&GOの1号店・大田長原店(東京都大田区)では、1日90人が利用し、54%が併設のファミリーマートに来店。物販の売上は3万円ほどだという。
また、Fit&GOの利用者は、半径1km圏からの来店があり、通常のコンビニエンスストアに比べて遠方からの来店が実現していると説明した。
会員の男女比は男性6割、女性4割で、他のフィットネスジムよりも女性の比率が高いことも特徴。また年代では、20代から40代が8割と、他よりも若い傾向にあるという。
事故の際はALSOKに通報する体制を整えているが、例えば利用者が倒れたりした際に、どういう形で発見して通報するかなど、より安心・安全に利用できるようにするためのシステムも検討している。
今後の計画は、2023年度までに300店舗。そのためにはフランチャイズ化は欠かせないが、課題は投資額。Fit&GOの投資額はコンビニよりも大きいという現状があり、これをできる限りコンビニと同じ投資額でできるよう検証を進めると同時に、複数店舗を経営しているオーナー向けのパッケージも検討している。
Famima Laundryの特徴は常にコンビニスタッフがいる安心感
Famima Laundryは24時間利用可能なコインランドリー。待ち時間をファミリーマートのイートインスペースで過ごせる点を特徴としている。広さは52m2。
設備は、洗濯機1台、洗濯乾燥機の大と小が各2台、乾燥機の大が1台、小が4台(2段式が2台)、スニーカーランドリー1台、ベンチ3台、整理代4台。
洗濯は39分400円から、洗濯乾燥は4kg40分800円から、乾燥は9分100円から、スニーカー洗濯が大人用2足で200円、乾燥は20分100円。
利用料の支払いは、各設備に設置されたコイン投入口利用のほか、コインランドリー内に設置された端末と専用のICカードを利用した支払いも可能。現金と専用ICカードのみで、クレジットカード/タッチ/コード決済には対応していない。
ファミリーマート 新規事業開発本部付部長の朝雄健一郎氏によれば、コインランドリーは、コンビニと併設することで利便性を高めることが狙い。主に、共働き世帯や、花粉症などのアレルギー対策で外干しをしたくない人からのニーズがあるという。
他店舗でのランドリーの利用者は1日30人から40人。特に雨の日にはコインランドリーの利用が1.2倍から1.3倍に増加し、コンビニの客数も増加。Fit&GOと同様に、従来よりも遠方からの利用も増え、予想通りの推移となっていると話した。
競合との差別化としては、駐車場があることと、常にコンビニスタッフがいることによる安心感を挙げ、コンビニとコインランドリー、さらにジムを含めて、親和性の高さを強調した。
利用者の利便性を目的としたキャッシュレス化や、オーナーの運用に関わるメンテナンス等に関しては、現在実施している直営店の運用を通して、検証や検討を進めるとしている。
ファミマでフィットネスやランドリー関連アイテムが買える
ファミリーマート店内は、一体型店舗に向けて一部改装。イートインコーナーを13席設置。コインランドリーの待ち時間をここで過ごすことを想定している。
通常のファミマ店舗にはない、フィットネス関連、およびランドリー関連アイテムをラインアップしていることも特徴。フィットネス関連では低カロリー食材やプロテインなど約300アイテム、ランドリー関連ではドイツ製シミ抜き「ドクターベックマン」や色移り防止シートなど約20アイテムを取り揃える。
ファミリーマート仲六郷第一京浜店の所在地は、東京都大田区仲六郷4-31-7。2013年7月から営業開始。駐車場は14台。