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石灰石でプラスチック代替する新素材「LIMEX」に8社が出資。日本で自給自足

大日本印刷(DNP)や凸版印刷など8社が、新素材「LIMEX(ライメックス)」の普及を促進。石灰石を主原料とし、紙やプラスチックの代替となるLIMEXの開発・製造・販売を行なうTBMに出資する。TBMに出資しているのは、大日本印刷、伊藤忠商事、ゴールドマン・サックス、新生企業投資、ディップ、凸版印刷、フランスベッドホールディングス、三菱鉛筆。

LIMEXの原料となる石灰石

各社の出資によりTBMは、総額31.2億円の資金を調達。国内における生産量拡大および商品競争力強化のための量産工場(多賀城工場、2020年竣工予定)の立ち上げ、海外での事業展開を加速するためのマーケティングや人材採用及び研究開発や共同開発に対する積極的な投資を実施するとしている。

LIMEXは主な原料が石灰石であるため、紙の代替として使用する場合は原料の水や木材パルプの削減につながり、プラスチックの代替として使用する場合は石油由来の原料プラスチックの使用量を抑えることができる新素材。

石灰石は、日本でも100%自給自足できる資源であり、世界各地での埋蔵量も豊富で、持続可能性の高い資源だという。

大日本印刷は今回の出資によって、地球環境への負荷の軽減にもつながるLIMEXの普及に努め、社会課題を解決する価値の創出を推進。家具の表面材などの生活空間分野や、自動車や鉄道車両の内装ボードなどのモビリティ分野のほか、各種印刷物や情報サービス用の紙の代替品など、様々な用途への展開を促進していくとしている。

なおTBMは、「JR東日本スタートアッププログラム2018」において、LIMEXの傘を用いたシェアリングサービスのテストマーケティングを行なっている。

LIMEXの傘

【更新】タイトル、出資企業、資金調達額、資金調達の目的を追記しました(11月16日)