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動くATMやVR株取引、ドタキャン防止などをMUFGが紹介 #CEATEC2018
2018年10月16日 20:18
CEATEC JAPAN 2018の三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)ブースでは、移動式ATMやブロックチェーンを使った店舗予約のドタキャン防止システム、VR株取引などが紹介されている。
Japan Digital Design(JDD)は、「mini」というキーワードで、利用者が求めるシンプルなサービスの形を提案。キャッシュカードを廃し、スマホで代用する「CARD mini」や学校との代金のやり取りをアプリ化する「SCHOOL mini」などを提案している。
ブースの前面では「ATM mini」を紹介。クルマの中にATMを内蔵した移動式ATMで、大規模な音楽イベントなど近場にATMがない環境でもキャッシュの引き出しが必要な際に出動するという。すでに利用実績もあり、搭載するATMは現金引き出しに特化したものとなっている。
現金引き出し専用のため、出金までの時間も通常のATMより早くなっている。ATMはバッテリーで動作し、ほぼ1日稼働できる。CEATECのブースでも出金可能な状態で展示している。
また、在宅ワークなどの仲介(クラウドソーシング)を行なうクラウドワークスと共同で2019年に展開予定の「クラウドマネー」も紹介している。クラウドワークスで受注した仕事の対価をクラウドマネーで支払い、ウォレットアプリにチャージ。ウォレットと連携した国際ブランドのクレジットカードやApple Payなどを経由して、ECや店舗などで支払いに利用できるという。
クレジットカードからのチャージにも対応。クラウドマネーでは、支払いまでの期限が短く、手数料も軽減されるといったメリットを訴求していく。
カブドットコム証券は、株価情報などをPCのマルチディスプレイではなく、VRヘッドマウントディスプレイで見ながら株取引ができる「VR Station」システムを紹介。DellのHMDとコントローラを使って、VRの360度画面での株取引が行なえるため、「寝転んでも取引できる」という。
板や株価情報、チャート、ニュースなどの複数の画面をVR空間上で自由に自分が使いやすいように配置できる。この仕組みはカブドットコムが出力するデータを、KDDIのIoTクラウドのAPIを用いて制御しているとのこと。実用化の時期などは未定だが、展示の反応を見ながら改善を進めていくという。
三菱電機インフォメーションシステムズは、「MUFGコイン(coin)」を使った前金予約・ドタキャン防止システムを提案している。
ブロックチェーン技術を使ったcoinを利用し、店舗の予約受付時に料金の一部をデポジット(前金)で支払い。直前に予約キャンセルするとデポジットを失うため、利用客が来店する確率が高まる。一方予約者には一定の割引を行なうため、店舗と利用客の双方が得をするようなイメージという。
クレジットカードでデポジットを取ると、その時点で決済が行なわれてしまい、万一返金する際の手数料や手間がかかるという。coinであれば、こうした問題は起こらず、また、クーポンの管理や譲渡などでもメリットを出せるという。また、当日の決済もQRコードによるキャッシュレスでの支払いを想定している。