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日本酒がペットボトルに。「上善如水 純米吟醸」にDNPの新技術
2018年10月1日 18:42
白瀧酒造は、ペットボトルに入った日本酒「上善如水(じょうぜんみずのごとし) 純米吟醸 ペットボトル 300ml」を10月1日に全国で発売する。このペットボトルに、大日本印刷(DNP)の「DNP機能性フィルム複合型PETボトル Complex Bottle(コンプレックスボトル)」が採用された。
白瀧酒造の主力商品「上善如水 純米吟醸」のペットボトル版が登場。ガラス瓶の製品よりも軽量で持ち運びやすく、落としても割れないというメリットを持つ。形状については、従来の上善如水シリーズのオリジナルの瓶の形状を再現。酸素バリア性や、外装の白色フィルムにより遮光性に優れ、長期間の品質保持が可能だという。価格は583円。
ペットボトルには、大日本印刷が開発した、遮光性やバリア性に優れた「Complex Bottle」を採用。PETボトルリサイクル推進協議会のガイドラインに基づき、国内ではペットボトル本体への着色が認められていない。そのため、内容物の変質や劣化を防ぐために容器に遮光性や酸素バリア性が求められる酒類での使用は困難とされてたが、「Complex Bottle」は透明なペットボトルに遮光性や酸素バリア性などの機能を持った着色フィルムを被せて一体成形。ボトル底部までフィルムに覆われており、遮光性や酸素バリア性などの機能を有するという。外側の着色フィルムははがすことができるので、通常のペットボトルと同様にリサイクルできる。
大日本印刷は1997年に、試験管のような形状のプリフォームを飲料工場に納入し、膨らませて成形しながら飲料を充填する「インライン成形方式」を国内で初めて実用化した。この方式は、空のペットボトルを工場に運ぶよりも輸送効率が向上し、燃料使用量やCO2排出量を削減できるという。「Complex Bottle」はこのプリフォームに特殊な着色フィルムを被せて一体成形することで、遮光性や酸素バリア性を高めている。