ケータイの時代もカメラは欠かせないものだったけど、スマートフォンではFacebookやTwitterなどのソーシャルサービスに投稿することが多いし、アプリでちょっと変わった雰囲気の写真が撮影できるなど、今まで以上に楽しみが拡がっている。AQUOS PHONEのように、コンパクトデジタルカメラに迫る性能を実現した機種が増えてきて、スマートフォンのカメラをメインで使う人が多くなってきている。

レビューでも解説したように、今夏のAQUOS PHONE ZETA SH-06Eは、F値1.9の明るい新開発レンズに、1310万画素の新しい裏面照射型CMOSセンサーを搭載し、写真専門家のノウハウを活かした新開発の画像処理エンジン「FEEL photographer」を組み合わせ、誰でも手軽に美しい写真を撮れるようにしている。撮影時の機能も、光学手ブレ補正をはじめ、声でシャッターが切れるVoice Shotなど、多彩な機能が揃っている。

あまり難しく考えないで、普通にカメラアプリを起動して、素直にシャッターを切れば、ちゃんとキレイな写真が撮れるわけだけど、もう一歩、踏み込んだ使い方をしたいというのがゆきちゃんのご要望。そういう人にぜひとも試して欲しいのが「HDR」という機能だ。

HDRというのは「ハイダイナミックレンジ」の略で、露出の違う複数の写真を組み合わせることで、幅広いダイナミックレンジの写真が撮れるという機能。もう少しわかりやすく説明すると、明るいところから暗いところまでがハッキリと見える写真が撮影できるということになる。

たとえば、夜景の写真を撮ってみたら、それなりに撮れているんだけど、明るい看板などが真っ白に写ってしまっていたり、逆に明るいところに合わせて撮ると、今度は暗いところが真っ暗で、何が写っているのかがわからなくなってしまうことがある。今の季節だと、室内の窓の近くで友だちの写真を撮ったら、人物はきれいに撮れたけど、背景は真っ白……なんていうことも少なくない。そんなとき、HDR機能を使って撮影すると、明るいところと暗いところのいい状態を組み合わせた写真を撮ることができるわけ。

通常の状態で撮影すると、こんな感じに撮れる。画面中央のスタンド型のライトや窓の外の明るさに調整されるためか、室内が暗く写ってしまう。	HDRをONに切り替えて撮影すると、スタンド型ライトの柔らかい光と窓の外の明るさも活かしつつ、室内も様子がわかるように明るく写る。ソファの側面やカーペットの雰囲気もよくわかる。

このHDRを使って撮影するには、カメラを起動しているとき、メニューキーをタップして、設定メニューで［HDR］を選び、［ON］に切り替える。切り替えた設定は保持されないので、HDRで撮影するときは、必ず、この操作が必要になる。

でも、毎回、この切替操作をするのは面倒でしょ。そこで使いたいのが以前にも説明した［SHカメラ］のウィジェット。この［SHカメラ］のウィジェットを3ラインホームのウィジェットシートやホーム画面に貼り付けておけば、［HDR］のアイコンをタップするだけで、HDRがONの状態でカメラが起動される。たとえば、明暗差のある場所で写真を撮るときは、［SHカメラ］のウィジェットから［HDR］をタップして、起動するように心がけていればいいわけだ。

ちなみに、この［SHカメラ］のウィジェットは、標準で［HDR］［最高解像度］［料理］が設定されていて、ゆきちゃん御用達の［手鏡］もここから一発で起動できる。しかもこのウィジェットに表示されている各項目は、右下の［設定］をタップすれば、自由にカスタマイズすることもできる。たとえば、ペットの写真をよく撮る人は［ペット］、旅行に出かけるときは［風景］などを登録しておくと、便利に使えるはず。

［SHカメラ］のウィジェットは自由にカスタマイズできる。よく撮る撮影シーンやサイズ、専用モードを登録しておくと便利だ

このHDR撮影はAQUOS PHONE ZETA SH-06Eだけでなく、今年の夏モデルではNTTドコモ向けのAQUOS PHONE si SH-07E、AQUOS PAD SH-08E、au向けのAQUOS PHONE SERIE SHL22、ソフトバンク向けのAQUOS PHONE Xx 206SH、AQUOS PHONE ss 205SHが対応している。そして、HDRでの動画撮影に関しても、AQUOS PHONE SERIE SHL22については当初から対応、AQUOS PHONE ZETA SH-06EとAQUOS PHONE si SH-07Eについても、先日公開されたソフトウェア更新で対応したので、こちらもぜひ試してみて欲しいかな。

（法林岳之）