2000/01/19 13:20
インテル、SpeedStep技術採用のノートPC向けCPU
インテルは19日、発表会を開催、SpeedStep技術を採用したノートパソコン用の新CPU、「SpeedStepテクノロジ対応 モバイルPentium III」650MHzおよび600MHzを発表した。千個受注時の単価は650MHzが67,840円、600MHzが44,810円。いずれも量産出荷をすでに開始している。
また、合わせて低電圧版モバイルPentium III 500MHzを発表。こちらも量産出荷中で、千個受注時の単価は31,140円。
インテルのSpeedStep技術は、さらなる高性能と低消費電力(電池の持ち時間の延長)を合わせて実現するために開発された。最高性能モードとバッテリ・モードの2つの動作モードを持ち、AC電源接続時は最高性能モード、バッテリー駆動時はバッテリ・モードに自動的に切り替わる。バッテリ・モードでは、650MHz/600MHzともに、500MHzで動作。
従来のCPUでは、消費電力を減らすためにはクロックを落とすしかなかったため、バッテリ動作時(省電力設定時)はクロックが半分程度までに抑えられており、処理性能が体感ではっきりわかる程度に落ち込んでいた。これを、SpeedStep技術によって、AC電源プラグが抜かれた瞬間に電圧とクロックをバッテリ・モードに自動的に切り替えることで、クロックをさほど落とさずに消費電力を軽減することを可能にした。
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SpeedStep対応モバイルPentium IIIには、マイクロPGAパッケージとBGAパッケージが用意される。中央にあるのは百円硬貨。厚みも百円硬貨と同じくらい |
発表会でのデモ。上の青い線が電圧、下の赤い線が消費電力を示す。線が直角に落ち込んでいるポイントが、デモ機のAC電源コネクタを抜いた瞬間。切り替えは2千分の1秒で行なわれるという |
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従来のCPU(左側の線)では、消費電力を抑えるにはクロックを落とすしかなかったため、消費電力モードではパフォーマンスが半減した |
インテルは、SpeedStep技術を実現するため、ハード・ソフト両面で開発を行なった。開発されたコンポーネントには、システムBIOS、ユーザーインターフェイスソフトウェア、スイッチ・コントロールASIC、チップセット内のサポートが含まれる |
◎関連URL
ニュースリリース
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2000/000119.htm
インテルWebOutfitterサービスページ
http://intelweboutfitter.com/content/cie/jj/preview_fr.htm
(工藤ひろえ)
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