1999/12/09 19:54
携帯電話向けの音楽配信技術規格
三洋、日立、富士通の3社は携帯電話・PHSに音楽を配信し、再生させるシステム「ケータイdeミュージック」を共同開発したと発表した。2000年にサービスが開始される予定。
同システムでは音楽データ自体と、その再生に必要なライセンスキーを別にして扱っている。ユーザーは暗号化された音楽データーを「電話回線経由」「KIOSK端末経由」「CD-ROM配布」「ほかのユーザーからのコピー」などで入手することが出来る。入手した音楽データは、ユーザーが電話回線経由で音楽サーバーからライセンスキーを購入すると再生が可能となる。ライセンスキーをコピーすることはできない。
メディアにはコンテンツ保護機能の追加されたセキュア・マルチメディアカードが使用される。セキュア・マルチメディアカードには暗号化・復号化の機能が搭載され、また、ライセンスキーなどセキュリティの要求されるデータを、解析や改変が困難な領域に格納することもできる。
なお、セキュア・マルチメディアカードは、従来のマルチメディアカードに対応したシステムで使用することのできる上位互換性を持っているが、松下などが提唱するSDメモリカードとの互換性はない。ピン数などの仕様も拡張され、最大20MB/秒の書き込みレートを実現可能としている。2000年には32MBおよび64MBを、2001年には128MBのセキュア・マルチメディアカードが商品化される予定。
今回は技術規格の発表であるので、具体的な展開として携帯電話で音楽を再生するシステム以外の提示はなかったが、国内外を問わず、広く展開していきたいとしている。なお、9日に行なわれた共同記者会見ではマルチメディアカードスロットと音楽再生機能が追加された三洋製のcdmaOneとH"の端末が並べられ、H"端末でMP3圧縮されたゴダイゴの曲を流すデモを行なっていた。
◎関連URL
■三洋によるニュースリリース
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/9912news-j/1209-1.html
■日立によるニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/9912/1209b.html
■富士通によるニュースリリース
http://www.fujitsu.co.jp/hypertext/news/1999/Dec/9.html
(白根 雅彦)
|