[COMDEX/Fall'99]石井英男のモバイルレポートSECC編
VisorそっくりなPDA「HELIO」が登場!
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VTech Information社のHELIO。Palm IIIやVisorそっくりの形状である |
VTech Information社のブースには、カラフルなPDAが展示されていた。形状は、VisorやPalm IIIそっくりである。Palm OSを搭載した新たな製品が登場したのかと思ったが、そうではなく、VT-OS 1.1と呼ばれる独自OSを搭載したPDAである。名称は「HELIO」といい、8MBのDRAM、2MBのフラッシュメモリ(OSとアプリケーションが格納されている)、160×160ドットグレースケール16階調の液晶ディスプレイを備えるなど、スペック的にもVisorやPalm IIIによく似ている。
手書き文字認識エンジンには、CICが開発したJOTを用いている。単4アルカリ電池2本で、通常の利用方法なら30日間程度、連続駆動で20時間動作する。メモ帳、ボイスレコーダー、電話帳、スケジューラ、To Doリスト、電子メール、計算機などの機能を標準で備えているほか、Palm OS搭載PDAなどと同様に、PCとの間でデータの同期を行なうアプリケーションも付属している。
Visorと似ていると感じたのは、筐体のカラーバリエーションが豊富なことである。HELIOは、流行のトランスルーセント色を含む全8色のカラーバリエーションが用意されている。PCとの接続キットを含めて、価格は179ドルと手頃だ。VT-OS上で動くアプリケーションの開発環境も用意されているとのことだ。
また、HELIO用オプションであるKEYBOARD&MODEMも展示されていた。KEYBOARD&MODEMは、その名の通り、HELIOにキーボードとモデム機能(28.8kbps)を追加するためのオプションだが、ユニークなのはその形状である。Palmシリーズ用にもいくつかのキーボードが登場しているが、それらの製品では本体を立てた状態のまま下部に装着するか、ケーブル経由で接続するようになっているのに対し、HELIOのKEYBOARD&MODEMは、HELIO本体を90度回転(つまり横倒し)した状態で、キーボードユニットにはめこんで使うように設計されている。これなら、場所をとらずに使い勝手のよいキーボード操作環境を実現できる。なかなか、ユニークな製品である。KEYBOARD&MODEMは、2000年1月に出荷を開始する予定で、予価は99ドルだ。
当然、そのままでは日本語が利用できるわけではないが、なかなか興味深い製品である。詳しいスペックなどについては、同社のWebサイト(http://www.vtechinfo.com/)を御覧いただきたい。
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HELIOにはさまざまなカラーバリエーションが存在する |
オプションのKEYBOARD&MODEM。HELIO本体を横にして装着するようになっている |
◎関連URL
COMDEX/Fall'99のホームページ(英文)
http://www.zdevents.com/comdex/fall99/
VTech Informationのホームページ(英文)
http://www.vtechinfo.com/
(石井英男)
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