1999/10/26 14:33
インテル、モバイルPentium IIIを国内発表
インテルは26日発表会を開催、モバイルPentium IIIほかCPU 15製品を発表。モバイル、デスクトップ、ワークステーション、サーバー機向けとすべてのセグメントに対して最新設計のプロセッサを投入した。モバイルPnetium IIIの1000個ロット時の価格は500MHz版が5万7410円、450MHz版が3万7700円、400MHz版が3万7700円。
モバイルPentium IIIは、クロック400/450/500MHzの3モデルを発表。インテルは、「既存のPentium IIIコアともモバイルPentium IIコアとも違う、新しく設計したCPU」と説明した。モバイルPentium IIIは0.18ミクロンプロセスを採用、これにより同クロック(400MHz)のPentium IIと比較して、32%低い消費電力と、処理により11~89%の高性能化を実現したという(最も性能向上が著しいのが浮動小数点演算)。
また、パワーマネジメント機能が強化され、マルチメディアのストリーミングをダウンロードしているような場合、従来は10Wほどだった消費電力を0.3Wまで低く抑えることが可能となったとしている。
パッケージは2種用意され、BGA(Ball Grid Array)パッケージは19%小型化されたほか、新たにマイクロPGA(Pin Grid Array)パッケージをラインナップした。マザーボードに直付けせず、ソケットを利用できるマイクロPGAパッケージにより、ノートPCでもCPUのアップグレードが可能になる。この結果、コスト削減が見込めるとしている。
価格の面でも、モバイルPentium IIを採用したPCは最低価格が2500ドル程度だったが、モバイルPentium III採用のPCは最低価格が2000ドル程度になるという(米国価格)。
モバイルPentium IIIのデモでは、DDIおよびIDOの協力で、初めてのcdmaOne 64kbpsパケット通信のデモを行なった。cdmaOneの64kbpsパケット通信はベストエフォート型(同じ基地局に大勢のユーザーがいると遅くなる代わりに、つながりやすい)だが、デモの段階ではさすがに速く、体感速度はISDN通信と同様。インテルは低消費電力と小型パッケージなどでモバイル用途に適したモバイルPentium IIIを採用したノートと、高速化する携帯電話/PHSデータ通信により、モバイルノート需要がさらに高まることをアピールした。
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インテル代表取締役社長の傳田氏は1999年の日本のPCマーケットは成長率が30%を超え、2000年は20%の成長が予測できるとして、インターネットによるPC需要の増大を強調 |
cdmaOne 64kbpsパケット通信のデモに使われた、Pentium IIIを搭載した富士通のノートPCと、64kbpsパケット通信対応の携帯電話端末。このデモは11月2日から東京ビッグサイトで開催されるCOM JAPAN会場で一般公開される |
◎関連URL
インテルのホームページ
http://www.intel.co.jp/
(工藤ひろえ)
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