三菱電機株式会社様、お見逸れしました ~ NTTドコモ D502i ~
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■ これは使いやすい!! のD502i
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ドコモ D502i
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ドコモのカラーiモード機第2弾。三菱製。重量約84g、連続通話約130分、連続待受約350時間
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いきなりだが、D502iは使いやすい。本当に使いやすい。
俺の場合、過去合計44台のデジタル携帯電話・PHSを買ったのだが、Dialo等特殊なカタチの(PDAっぽい)ケータイ以外の、いわゆるフツーのケータイの中では、D502iが最高だと思う。聞いた話によれば、この前の機種のD501iも良かったらしいが、とにかく俺にとってはマジでホントーにD502iがすっげぇ使いやすいと感じられてしょうがないのである。
D502iは、おなじみドコモのiモード端末で、コレに関する詳しいコトはココをご覧いただくとして、まず目に付くのがカラー液晶搭載端末だという点。256色のカラー表示で、カラー対応iモードコンテンツを楽しめたり、待ち受け画面にカラーグラフィックを使えたり、それからメニュー等表示がカラーで見やすいなど、かなり良い感じだ。が、カラーだという点が“使いやすい”というわけでもない。まあ、カラーである見やすさから来る使いやすさも大きいのだが、D502iの真の良さはその操作性にある。
D502iはケータイとしてはフリップタイプになるのだが、フリップを閉じた状態で押せるボタンは4つ。iモードボタンと、画面下の3ツノボタンだけだ。iモードボタンはまあフツーとしても、この画面下の3つのボタンがすげーイイ感じで、特に真ん中の押せるし上下にも動くボタンが大活躍しまくりなのである。待ち受け状態でこのボタンを上下に回すと(デフォルトでは)、ジャンプ、マナー、電話帳登録、DDLink、録音、再生、iモードメニュー、メール、着信履歴、電話帳などが選べる(押下すると選択になる)。機能を選んだ後も、引き続きこのボタンを上下させたり押したりすれば深い階層にある機能へ簡単にアクセスできる。また、このボタンの左右にあるボタンも併用するので、基本的にはこれら3つのボタンだけで、常用すると思われるほぼ全ての機能を操作できちゃう。この使い勝手はホントに凄い。
また、ソフトウェア的なインターフェイスも非常に優れている。機能はわかりやすくカテゴリ分けされているので操作に迷わないし、個々の機能が感覚的に使えるような表示がなされる。俺の場合はまだ一度もマニュアルを開いていないのだが、おおよそ全ての設定ができているし、機能を使えている。こういう使い勝手は、コトバで説明されるよりも、実機を触ってみるのがいちばんだと思う。ともあれ俺の場合、ある種感動に近い驚きを、D502iの使い勝手に見たというわけだ。
■ ハイパートークってイイじゃん!!
凄まじい使いやすさに満足し「これからは三菱製端末だ!!」と鼻息を荒くしていた俺だが、その音質にもわりと満足している。この世代の800MHz帯ドコモ端末は、ハイパートーク機能を搭載しているのだが、コレがけっこうイイのだ。
ハイパートークに関してあまり詳しく知らないのだが、何でもこれは一般加入回線やPHSに対してフルレートでつながる(ことが多い!?)という方式らしい。それ以前のドコモのケータイは、ほとんどがハーフレート端末で、通話音はシャリシャリバリバリの音質で、つまり、ご存知のようにかなりサイテーだった。が、ハイパートークはフルレートでもつながるので、音質はグッと良くなった。まあ、ケータイに対しての通話は従来通りという感じなのだが、でもフツーの電話やPHSにかけた時は、音質面にわりと満足できる。
というわけで、まず使い勝手に惚れ込み、音質も従来のドコモ端末よりずっとイイ感じなので、これはかなり使い続けたい気持ち。ていうかドコモ好きかも!! 三菱端末大好きかも!! と、にわかドコモ派になりそーな俺なのであった。
というわけで、DDIポケットとドコモは、まあ何とか合理的な組み合わせに落ち着きそうだ。が、IDOがどーにもこーにも。踏ん切りがつかないというか中途半端というか、割り切れないで困っている。
■ D502iの電話帳
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D502i専用ソフト、D003のメニュー画面。 D003はソフト単体で2100円
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この端末、かなり気に入ったので、本腰入れて使うことにした。さあ本腰入れるゼってことで、まずやろうと思ったのは、パソコン上の電話帳データ等の転送。ていうかどーしてもD502i上に完璧な電話帳を作りたくなった。と言うのは、D502iの電話帳機能、かなり高機能で使い勝手もいいのである。
D502iの電話帳には、1件のデータについてふたつの電話番号とふたつのメールアドレスと、テキストメモが入る。各電話番号には非常に見やすいアイコン(家や携帯電話やPHSのマーク等)を付加でき、さらに電話相手の似顔絵も(モンタージュみたいな感じで)入れられる。PDA並みとまでは行かないが、ケータイの電話帳としてはかなり高機能。この電話帳をちゃんと使いこなせば、PDAを携帯しなくて済むケースが増える感じなのである。それから電話帳以外では、スケジューラやToDoなどの機能もわりと充実していて、簡単な用件や予定なんかだったらD502iだけで管理できる。いや、ちょっと頑張れば、もしかしたらPDA要らないかもって感じもする。
というわけでさっそく手持ちの“ケータイメモリ編集ソフト”の類を使ってみた……のだが、当然のことながら、一般のメモリ編集ソフトでは、D502iの電話帳の細かな部分まではデータを入れられない。スケジューラやToDoに関しては、何にも入れられない。
ん~残念。でも……もしかしたら、と思って、D502iのオプションとして発売されているメモリ編集ソフトことデータリンクソフト for NTT DoCoMo D003ならイロイロできるのかも!? と、さっそく購入。ソフトウェア単体の価格は(確か)2100円だった。ドコモショップ店頭ではソフトウェアに関する詳細等はわからなかったが、まあ、値段がお安い感じなのでとりあえず購入した。このD003には、そんなに多くは望まない。できればD502iの電話帳に、パソコンからふたつの電話番号とふたつのメールアドレスを入れられて、あわよくばメモの部分に何か書き込めたらいーなー、という感じで買った。
ちなみに、データリンクソフト for NTT DoCoMo D003はCD-ROM入りのソフトウェア(Windows95/98/NT用)で、D003はソフトのみのパッケージ。カタログ等によると、このソフトを使うためには別途データリンクケーブルD002等が必要になるみたいな気がしなくもない(っていうか詳しいコト何にも書いてないんですよドコモのカタログって)。が、なーんか市販のケーブルとD003の組み合わせで問題ないようだ。俺が持っている2本の(メモリ編集ソフト付属品の)ケーブルのどちらでも使えた。なーんだ結局2100円でいいんじゃん。ていうか保証外ですけど。
■ 三菱電機株式会社様、お見逸れしました
またイキナリだが、D003、コレは凄い。どーしてココまでできるように作ってあるのぉ~!! という感じで驚いた。D502iに対しては、電話帳(メモリダイヤル)編集、ToDoリスト編集、音声スケジュール編集、メロディ着信音編集、待ち受け画面編集、単語登録、送受信メール転送、ブックマーク編集など、おおよそだいたい「パソコンから転送したりしたいなぁ~」と思えるデータを編集てきちまいやがりなさるのであらせられた。しかも、D003は、D501iに対応しているだけではなく、D208にもD501iにもD207にもD206にもD203にもD201にもD101にも対応しているのだ(機種が古いほど編集できる機能は少なくなるが)。
結論から言って、こーんなに高機能でしかも対応機種も多いのに、こーんなに安く売っちゃっていいんですか三菱電機さん!! ええッ!? と言いたくなるほど、ビシッとしたソフトなのである。さらに言えば、ソフトウェア自体も非常にマトモな作りで、使用感も上々。ヘタなメモリ編集ソフトなんざぁかなわないって感じの内容だ。
で、俺はと言えば、D502iを気に入りまくった挙げ句、この超ナイスデータリンクソフトも気に入りまくりで、非常に気持ちよく使っている。ということで、このD003の良さげな機能をピックアップして紹介してみたい。なお、以下で述べる内容は、D003とD501iを組み合わせて使った場合ついて。それ以外のDシリーズ端末と組み合わせた場合、使用できない機能や一部制限される機能もある。
まず、メモリダイヤル編集機能。基本的にはD502iの電話帳の全ての項目を編集できる。氏名、グループ、電話番号ふたつ、メールアドレスふたつ、電話番号に付くアイコン、似顔絵、パーソナルメモ(テキストメモ)、シークレット可否、シークレットコードまで各機能をパソコン上で設定でき、D502iに転送できる。CSV形式ファイルのインポートには対応していないようだが、メモリ内容編集に関しては十二分に強力だ。
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メモリダイヤル編集画面
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それから、ToDoリスト編集機能と、スケジュール編集機能。D502iには簡単な備忘録や予定表があって、予定等をアラームで知らせる機能もあるが、ToDoリスト編集機能やスケジュール編集機能は、これらの項目設定をパソコンから行なえるというもの。まあ、機能自体そーんなに強力ではないのだが、電話帳機能と併用すると、D502iをけっこう実用的なPDAモドキとして使える感じ。多数の覚え書きメモと、実用的な電話帳。これが携帯電話に入っているのだから、ケータイ1本だけ持って気軽に出かけるにはチョイと便利だ。それと、D003には機能毎個別に、D502i対して書き込んだり読み出したりする機能があるので、(ちょっとムリして)D502iをPDA的な装置として使うことも、まあわりとスンナリできる。
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D003のスケジュール編集画面 |
D003のToDo編集画面 |
かなりおもしろがれる機能としては、まず待ち受け画面編集機能がある。D502iは、カラーの待ち受け画面を(iモードコンテンツとして)ダウンロードできたりするわけだが、この機能をつかうと待ち受け画面を自作できる。基本的には自分でドット絵を描くことになる。でもまあ、画素数が比較的多いので、ドット絵を描くのはけっこうキツいかもしれない。でも、D003には多数の待ち受け画面が用意されていて、それをD502iに転送して使うこともできるので、とりあえずはかなり楽しめる。また、適宜サイズのBMP画像ファイルを読込んで、D502iに転送することもできるので、手持ちのお気に入り画像・写真等を待ち受け画面として使うこともできる。
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待ち受け画像編集画面
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もうひとつ、着メロ作曲機能も非常におもしろい。最近のメモリ編集ソフトには、着メロ作成用の機能(キーボードが表示されたりしてかなり高機能なもの)があったりもするが、D003のこの機能も同様に高機能。ソフトウェアキーボード(ピアノの鍵盤)が表示され、これをマウスでクリックすると次々と譜面が出来上がっていく。音の単調・高低もかなり細かく調整できるので、本格的(?)な着メロ作りが楽しめる。また、D502iは3ハーモニーの着信音を出せるが、この機能ももちろん3ハーモニーに対応。3種類の譜面を入力すればそれがシンクロして演奏される。
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D003の着メロ編集画面
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電話帳やToDo等データの編集機能、それから着メロ自作や待ち受け画面編集等のカスマタイズ系機能。端末メーカーが自社端末のためだけに作ったソフトだけあって、一般の(多機種向け)メモリ編集ソフトにはないデリケートなメモリ編集ができる。この“痒いところに手が届く”ような使い勝手・機能は、やっぱりすげぇイイ。こんな上出来のソフトを激安で売ってることに、思いっきり感銘を受けてしまった。
■ 最高だけど、不満も言う、けど楽しい
ともかく、D502iとD003を買って、本当に良かったと思う。ドコモの携帯という側面には、もっともっと期待すること(もっと音を良くすれ~とか輻輳少なくすれ~とか)があるが、端末自体に関しては今のところ文句はない。まあ、欲を言えば細かなハードウェア的不満もあるのだが、でも他の多量の端末に比べたら、やっぱりD502iはすっげぇ優れた端末だと感じるのだ。
あ、でも、ちょっとだけ不満も言おう。
D502iについて、いまひとつ気にくわない点が、あるにはある。ひとつは、ホントに細かいコトだが「フリップの先端にマイクがあったらなぁ」ということ。もはやキーカバーとしての役割のほうが強くなっている感のあるD502iのフリップ部分ではある。しかし、フリップを開いた状態で、フリップ先端にマイクがあったら、より伝わりやすい音質で快適に通話できるよなぁやっぱ、と。
それから、コレも些細なコトだが、D502iの液晶(ていうか画面)表面は、手の油等で汚れやすい。この画面表面はどうもノングレア加工が施されているようで、写り込みが少なくて見やすいのだが、手や顔(というか耳)の油が付くと、ヤケにその油汚れが目立つ。ま、拭けばいいだけなのだが、なんか自分がミョーにオイリーな人物になったような気分になって、ちょっと……。
後は……ソフトウェア面でほんの些細なイマイチ感もあるが、ある意味限りなく些細なので割愛。
ていうかそういう重箱の隅をつつくような文句など吹き飛んでしまう楽しさがある。前述のように、使い勝手が非常にいいこと、D003はイケてること、それらとは別に、端末をいじっているのが楽しい。それはiモードもそうだし、細かい部分までラクして使えるというのもそうなのだが、なーんか全体的な印象として“通話したり通信したりするためだけの装置”とは限らないということがある。待ち受け画面を作って見せ合ったり、着メロを聴かせ合って楽しんだり、あるいはそういうデータを赤外線通信で(D502iユーザー同士で)やりとりしたり。電話なんだけど電話として以外のオモチャ的楽しみがある。D502iに限らず、最近の高機能端末はみんなそんなおもしろさがあるが、D502iのイイトコロは、オモチャとしてもおもしろがるための操作性や機能も非常にイイ線行ってるという点だ。面倒を乗り越えて楽しむより、面倒ナシで楽しめる方がいいもんネ。
いろいろ書いたが、ともかく、D502iは俺にとって類い希なる“当たりのケータイ”だと言えよう。
◎関連URL
ドコモ D502i製品情報
http://www.nttdocomo.co.jp/i/lineup/d502i/d502i.html
(スタパ齋藤)
2000/03/06
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