Windows 8の新UIに対応したWindows ストアアプリは、タッチ操作で直感的に操作できることが魅力だ。そのタッチ操作を最大限に活かせる分野の一つが子供向けの「知育アプリ」である。幼児にとって、マウスを自由に操ることはなかなか難しいが、タッチ操作なら、幼児でもすぐに理解し、アプリを楽しむことができるのだ。そこで、幼児から小学校低学年にお勧めの「知育アプリ」を紹介したい。
今回のお品書き
- 空想どうぶつえん
- ちびっこくらぶ発想力トレーニング
- 覚えてこすって
空想どうぶつえん | 年齢区分: 12+ 発行者:Benesse Corporation |
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ベネッセが開発した「空想どうぶつえん」は、さまざまなパーツを組み合わせながら絵を描いて、自分だけのオリジナル動物を作ることができるアプリだ。ベネッセといえば、しまじろうが登場する「こどもちゃれんじ」などで有名だが、幼児向け教育のノウハウをふんだんに持つ同社ならではの、使いやすくて楽しいアプリである。
空想どうぶつえんには、動物を描く「えがくモード」と、作った動物を見る「みるモード」の2つのモードが用意されている。
えがくモードでは、まず、あらかじめ用意されている馬や鳥、犬などのテンプレート(塗り絵の下絵)を選び、次に、クレヨンを選択して、テンプレートに色を塗っていく。クレヨンは全部で12色用意されている。消しゴム機能は用意されていないので、白いクレヨンで消すか、上から他の色で塗りつぶしていけばよい。
ある程度色を塗ったら、左上にある↓ボタンをタッチするか、デバイスを上下に振ることで(加速度センサー搭載機種のみ)、バケツや目玉、ボタン、花といったさまざまなパーツが上から降ってくる。パーツを選択して絵の上にドラッグすることで、そのパーツを絵に貼り付けることができる。パーツは数多く用意されており、↓ボタンをタッチするかデバイスを上下に振るたびに別のパーツが出てくるので、気に入ったパーツが出るまで繰り返せば良い。パーツは、一つの絵に最大10個まで貼り付けることができる。また、一度貼り付けたパーツをドラッグすることで、位置を変更できるのも便利だ。
絵が完成したら、右上の矢印ボタンをタッチして、「できあがり!」を選択。作品をインターネット上で公開するか尋ねられるので、公開してみんなに見せる場合は「はい」をタッチ、見せない場合は「いいえ」をタッチする。自分で考えた動物の名前を入力し、鳴き声を録音して、ひとことコメントを入れたら完成だ。「みるモード」では、自分が描いた動物だけでなく、他のお友達が描いた動物も一緒に遊んでいる様子を見ることができ、気に入った動物がいたら、その鳴き声を聞いたり、メモを見ることも可能だ。
無料版でも十分に楽しめるアプリだが、機能を強化する有料アップグレードパック(340円)も用意されている。有料アップグレードパックを購入すると、画材としてクレヨンだけでなくより細い色鉛筆が選べるようになり、色も全18色に増えるほか、テンプレートのパターンが10種類追加され、夜の背景も追加される。なお、背景は、遊んでいる時間にあわせて自動的に切り替わるようになっている。Windowsストアでの年齢区分は12歳以上となっているが、3歳でも十分に遊べるアプリだ。
iOS版もリリースされており、マウスでももちろん楽しめるのだが、大画面のタッチ対応PCやペン入力対応PCなら、さらに直感的に親しみやすく遊べるアプリだろう。
ちびっこくらぶ発想力トレーニング | 年齢区分: 3+ 発行者: 株式会社がくげい |
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株式会社がくげいが開発した「ちびっこくらぶ発想力トレーニング」は、図形感覚や音楽など、イメージに基づく機能をつかさどるといわれている右脳を刺激する知育ソフトである。動物をモチーフにした可愛らしく親しみやすいキャラクターと一緒に楽しく遊びながら、右脳を鍛えられる。対象年齢は3歳~6歳とされているが、小学校低学年でも十分楽しめるアプリだ。トレーニングは大きく「図形・注意力」「理科的知識」「推理・思考力」「絵・音」の4つのジャンルに分けられており、それぞれメインのキャラクターが異なる。それぞれのジャンルには、遊び方を説明するアニメ動画が何本か用意されており、4,5歳の子どもなら動画を一度見るだけで、すぐに遊び方を理解できるようだ。操作は画面をタッチやフリックするだけで行えるので、ピュアタブレットでも快適だ。もちろん、マウスでも問題なく遊べる。
トレーニングの数も充実しており、各ジャンルに付き10種類以上、全部で56種類ものトレーニングが用意されているので長く楽しめる。いまのところWindowsストアのみでリリースされているが、この内容で、400円という価格は非常にお買い得だ。幼稚園や小学校低学年のお子さんをお持ちの方に、是非お勧めしたいアプリだ。
覚えてこすって | 年齢区分: 3+ 発行者:InfoVision inc |
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最後に紹介するのが、Info Visionが開発した暗記アプリ「覚えてこすって」だ。他のプラットフォームではリリースされていない、Windowsストア専売のアプリとなっている。
参考書の覚えたい語句を赤いペンで塗りつぶし、緑色のシートをかぶせることで、その語句を見えなくするという暗記用文房具があるが、これはそのデジタル版といった風情だ。
「覚えてこすって」では、指で画面をこすることで塗りつぶし箇所のマスクが消えるので、わからない箇所は飛ばすなど、自分のペースにあわせた暗記ができることが利点。イメージ的には、コインや爪でこするスクラッチくじみたいなものだと思えばよい。
「覚えてこすって」には、問題を作るための「つくる」モードと、作った問題を使って暗記のチェックをする「つかう」モードが用意されている。まず、つくるを選択し、原稿となる画像ファイル(横800×縦560ドット推奨)を読み込み、その画像の中の暗記したい語句を指でこすって塗りつぶしていく。画像ファイルの代わりに、内蔵カメラを利用して撮影した写真を使うことも可能だが、画面キャプチャやスキャンした画像を利用したほうが、文字などが読みやすいので、画像ファイルを用意しておくことをお勧めする。
データができたら、「つかう」を選択し、そのデータを読み込ませる。暗記した語句を口で唱えてから、塗りつぶされた箇所を指でこすってマスクを消し、正解をチェックしていけばよい。
シンプルなアプリだが、その分、利用範囲は広い。幼稚園や小中学生はもちろん、大学受験や資格試験などにも利用できるだろう。
(Reported by 石井英男)