以前、「猫と共存する環境でも耐えるPC」を作る(前編・中編・後編)なんて企画を姉妹誌でやらせていただいたが、あれはあくまで猫を飼う環境に耐えるだけであって、猫に好かれるPCという訳ではない。やはり猫と人の共生をスローガンに掲げるねこWatchとしては、「猫に愛されるPC」を目指したいところ。
で、猫に愛されるためにはどうするか?ご飯や水呑み容器と共存させる、というのは(不可能ではないが)色々細工が面倒である。だからといって、トイレと共存というのもいろいろアレである。そこで思いついたのが爪とぎ。これならお猫様も喜んで使ってくれそうだ。というわけで、爪とぎでPCを作ってみた。以下、写真レポートで。
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[01] 材料その1:近所のペット用品店で、失敗を見込んで少し多目に調達。棒状のもの(商品名:「つめみがきコア」)は¥158/本、下の板状のもの(商品名:「ツメミガキコアW3個」)は3枚パックで¥780。いいから乗るな。
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[02] PCの構成ははっきり言って何でもいい。とりあえずASUSのP5QL-Eに、余ってた Core 2 X6800を突っ込んでみた。ポイントは、純正のCPUクーラーを使わないこと。
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[03] CPUファンをひっくり返して装着。こうすると排気が下から上に向けて吹き上がる事になり、猫が喜んで乗っかってくれるという目論見。
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[04] とりあえず仮組みしてみる。電源はとりあえず大きさがわかればいいので落ちてたATXの350W。とりあえず大きさ的には十分そう。
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[05] ビデオカードを装着しても、ぎりぎり収まる高さ。ラッキー。(注:全て現物あわせでやってます)
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[06] 作業を見守るスタッフ1号。
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[07] 作業の邪魔をしようと様子を伺うスタッフ3号。
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[08] 蓋をしてみたところ、早速上に載るスタッフ3号。まだ早いっつーの。ただ、PCの出来上がりに期待が持てそう。
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[09] 「ツメミガキコアW」の方、製品精度が大問題。全部厚さが違うんでやんの。どうりで2枚並べても水平にならない筈だ。結局23mm厚のものを2枚並べて使う事に。
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[10] 以前DIYショップで買ってあったプラスチックのLアングル。25mm×25mm×1mで確か1本250円くらい
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[11] アクリルカッターを使うと簡単に切断できます。丁寧に仕上げたい場合、断面にやすりなど掛けるとBetter。今回は省略。
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[12] 接着はホットボンドを利用。今回、接着は全てホットボンドで済ましてしまった。
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[13] こんな感じでLアングルにホットボンドを付けて、「ツメミガキコアW」の端に接着。
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[14] 2枚の「ツメミガキコアW」をLアングルで固定。かなり重いものを載せても大丈夫そうだ。
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[15] 側面の壁になる「つめみがきコア」を、やはりホットボンドで固定。微妙に隙間が空いたら、後からホットボンドを充填。
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[16] 「つめみがきコア」の長さがちょっと長かったので、カッターで切断。
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[17] マザーボードを載せなおしてみると、「あれ、微妙に浮く」
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[18] 理由はCPUクーラー用のマウント。なので、ベース側をえぐる事に。
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[19] 今回一番大変だった作業がこれ。カッターで切り込みを入れ、プライヤーなどで引っ張ってちぎるという作業を延々と20分ほど。なんとかえぐりが作れた。
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[20] 今度は問題なくOK。ちなみにチップセットのヒートシンク用のマウントは殆ど問題にならなかった。
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[21] マザーボードの固定はケーブルタイで。
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[22] 場所によっては、ケーブルタイを廻して留められない箇所も。そういう場合、まず上から突き刺しておき、
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[23] 裏側から引っ張って頭のみを残し、
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[24] 裏側に別のケーブルタイを使って固定。あとで余分な部分はニッパで切っておこう。
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[25] 改めてビデオカードを装着してみると、2mm弱のマージンあり。オッケー。
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[26] まともな電源を用意。配置は先ほどと逆で、CPU側にすることを決定。
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[27] EVERGREENの650Wの奴でした。ちなみにこちらも後で電源をばらし、ファンを逆向きに取り付けているが、これをやると保障がなくなって修理とかできないし、うっかり変なところに触ると感電の恐れがあるので、ご注意のほどを。
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[28] 電源はケーブルタイを使って十字型に固定。で、HDDはPCショップで売っていたマウンタを使い固定。
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[29] マウンタもやはりケーブルタイを使い固定。ちなみに反省としては、「電源の前にHDDマウンタ付ければよかった」。固定にえらく苦労した。
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[30] [29]を別アングルから。余った電源ケーブル類は電源とHDDマウンタの間に固定。HDDマウンタにもHDD固定用ファンを取り付けてみた。
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[31] 忘れてはならないのはLEDや電源スイッチ類。今回リセットスイッチは省いたが、必要な人はスイッチをもう一つ用意。PCパーツショップで普通に売ってます。
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[32] まずスイッチ用の穴をあける(ドライバを差し込んでるだけ)
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[33] そのままだとちょっと穴の径が小さいので、適当に広げる。
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[34] 更にスイッチの下に、LED用の穴もあける(こっちは小さくてもいい)。
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[35] 裏からLEDを差し込んで、ホットボンドで固定。
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[36] 同様に電源スイッチもホットボンドで固定。この際、スイッチの動きが引っかからない程度に穴が広がっていることを確認しておくこと。
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[37] 背面(というか、電源側)の壁を接着。
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[38] 電源ケーブルの装着を考え、電源部のみくりぬいてみた。HDD用のファンはダンボール越しに十分吸気できると判断してそのまま。
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[39] マザーボードのバックパネル側の壁を製作。まず適当に丈夫な段ボール(今回はIBMの101キーの箱をバラしてみた)を2枚重ねにする。
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[40] 割と適当に切ってから、現物で位置あわせ。
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[41] 意外に良い感じ。
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[42] 良さそうなので接着。上の部分は、天板を支えることになる(Lアングルの買い置きが足りなくなったので、ダンボールで代用したため)関係で、ちょっと補強してみた。
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[43] 天板を支えるLアングルを切り出す。
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[44] 余ってたLアングルを電源側のストッパーにする。全部ホットボンドで接着。
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[45] 微妙に寸法が短い程度。この状態で力を入れて押し込めると、テンションが掛かって猫が爪を研ぐ程度では板が外れなくなる。
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[46] DVIケーブルやUSB/Audioケーブルを装着。サイズはぴったりだった。
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[47] 電源側もいい感じ。もう少し切抜きを小さくしてもよかったかも。
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[48] 前から見るとちゃんとLEDも見える。ちなみに電源スイッチは、猫に勝手におされたりしないよう、上の穴にペンなどを突っ込んで操作する感じで。
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[49] 稼動テスト中、早速のっかるスタッフ4号(本邦初公開)。その左にはスタッフ2号(こちらも初公開)の前脚が。
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[50] 目つきが悪いスタッフ1号(フラッシュがまぶしかったらしい)。右はやはりスタッフ2号。
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[51] 稼動テスト12時間後の天板。ご覧の様に愛用されております。
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[52] 12時間、3DMark03のデモをぶん回した直後の様子。冷却には問題なさそうだ。
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ということで、材料費の総額3,000円弱(Lアングルとホットボンド代含む)で、猫に愛されるPCの出来上がりである。総製作時間は4時間ほど。愛猫との距離が気になる読者は、ここで一発自作を考えてみては如何だろうか?今回は水平構造で作ってみたが、2段重ねにして底面積を半分に減らした構成も面白そうだ。
ちなみに注意事項だが、流石に爪とぎだけあって、騒音吸収効果は皆無である。我が家の猫は轟音を立てているサーバーの脇で熟睡できるほど慣れているので今回もまったく気にせずに使ってくれたが、騒音を嫌がるお猫様と暮らしている場合は、相応に静音構成にしないと色々きついだろう。このあたりはコンポーネントの選択を各自考慮していただきたい。
( 大原雄介 )
2009/04/01 00:00
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