ホームシアター用サラウンドシステムに関する調査利用率は12%、Watch読者では37%に、配線や設置スペースに不満 |
ボーナス商戦を間近に控えた今回はホームシアター用サラウンドシステムに関する調査を行った。北京オリンピックが始まる8月に向けて、大型テレビや次世代DVDプレーヤー/レコーダーを買い揃えるのと同時にホームシアター用サラウンドシステムで音質にもこだわりたいと考えている読者もいることだろう。今回も、インプレスR&DとImpress Watch、gooリサーチが共同で調査を行い、日ごろからインターネットに触れ、最新動向に感度の高いImpress Watch読者(以下Watch読者)と、Watch読者に比べると一般消費者層に近いgooリサーチ消費者モニター(以下gooリサーチモニター)の2つの層に対する比較内容を掲載している。 なお、本記事では全設問28問中、基礎的な設問の単純集計のみ掲載している。クロス集計や違った切り口からの設問・解説、本調査のデータ販売、その他の調査報告などはAll in One INTERNET magazine リサーチForumをぜひご覧頂きたい。 ホームシアター用サラウンドシステムの利用率は12.0%、認知度は9割以上にはじめに、ホームシアター用サラウンドシステムの認知度と利用率をみてみよう。gooリサーチモニターの利用率は12.0%、購入意向者は14.8%となった。一方、Watch読者の利用率は36.7%と高く、3人に1人は利用していると回答している。また、両者とも認知度は9割以上とホームシアター用サラウンドシステムを知っている人がほとんどである。 半数は“アンプ+フロントスピーカー+有線リアスピーカー”タイプホームシアター用サラウンドシステム利用者に対して、利用しているホームシアター用サラウンドシステムのタイプを聞いてみた。「アンプとフロントスピーカー、有線方式のリアスピーカーのセット」が45.3%で他を圧倒し、一般的にシアターセットと呼ばれているアンプとスピーカーとのセット販売でサラウンド環境を構築している人が多い結果となった。一方、Watch読者では「アンプとスピーカーを別購入」が46.5%でシアターセットを逆転し、一般ユーザーに比べてこだわりをもってシステムを構築している人が多いと言える。 「ソニー」、「ヤマハ」が2強、Watch読者は「ヤマハ」を好む傾向に次にホームシアター用サラウンドシステムのメーカーをみてみる。gooリサーチモニターでは「ソニー」、「ヤマハ」が18.4%で上位となり、「その他」も同様に高い。Watch読者では「ヤマハ」が25.3%と他メーカーに比べてやや高く、人気の高さがうかがえる結果となった。 ※なお、アンプとスピーカーを別購入した人は対象外とした。 5万~10万がボリュームゾーン、Watch読者はやや高めホームシアター用サラウンドシステムの購入金額は「50,000円以上100,000円未満」が19.5%で最も高く、3万~20万が一般ユーザーのボリュームゾーンである。それに対し、Watch読者では「50,000円以上100,000円未満」が最も高いものの、次に10万以上や20万以上のレンジが高く、一般消費者に比べて高めの製品を購入する傾向にある。 ※なお、テレビやプロジェクターといったディスプレイ部分は含まれていない。 平均3.4個の機器を接続。Watch読者では4.0個とやや高め実際に利用しているホームシアター用サラウンドシステムに何を接続しているかを尋ねている。各種テレビを合計すると9割前後となり、続いて「DVDレコーダー/プレーヤー」がgooリサーチモニターで7割、Watch読者では8割以上と高い。また、これら接続している機器の平均値はgooリサーチモニターでは3.2個、Watch読者では4.0個となる。 価格に次いで音質やデザインなどを重視ホームシアター用サラウンドシステムを購入する際に重視した点をみてみると、「価格」が61.7%で最重要項目となり、以下「音質」、「デザイン」、「メーカー」が4割弱で続いている。Watch読者と比較すると、gooリサーチモニターでは「デザイン」の比率が高めであるが、Watch読者では「サラウンド機能」や「接続端子の種類や数」といった、機能面を重視する傾向がみられる。 不満点は「配線が煩わしい」がトップ次に実際に利用してみての不満点を挙げている。グラフにはないが、満足度は両者とも7割前後と高い数値である。不満点をみると、「配線が煩わしい」が36.7%で最も高く、突出している。Watch読者においても「配線が煩わしい」が31.9%で最も高いが、「接続端子の種類や数が少ない」、「テレビやプレーヤーと連動しない」といった声も聞かれ、「不満はない」がgooリサーチモニターに比べ10ポイントほど低い。 利用しない理由は価格の高さと設置スペース最後に、ホームシアター用サラウンドシステム非利用者に対して利用しない理由を聞いた設問である。5万~10万がボリュームゾーンということもあり、「価格が高い」の比率が最も高く、「設置する場所がない」、「テレビのスピーカーで満足している」が続いている。Watch読者でも上位2つの理由が高いものの、価格に比べ設置スペースが問題となっていることがうかがえる。 【おわりに】今回の調査はホームシアター用サラウンドシステムといった嗜好性の高い製品であるため、Watch読者のAV機器に対するこだわりが随所に見られる結果となった。利用率はもとより、価格帯や使用しているタイプ、重視した点などWatch読者ではより機能面を重視した回答となっている。とは言え一般ユーザーにおいても、利用率は12%、利用意向も15%と決して低い数値ではない。不満点や利用しない理由で多く聞かれた設置条件に関する問題を解決するフロントサラウンド型や、テレビラック一体型システムなどが製品化されており、今後注目されるAV製品の一つと言えるであろう。 本記事では全設問18問中、基礎的な設問の単純集計のみ掲載している。職場での液晶モニターの使用に関する項目や本調査のデータ販売、その他の調査報告などはAll in One INTERNET magazine リサーチForumをぜひご覧いただきたい。 gooリサーチで単純集計を無料でお申し込みいただけます。
本コーナーへのお問い合わせ:imri-research@impress.co.jp
2008/6/11 ■Impress R&D リサーチForum
インターネットメディア総合研究所による、 -ページの先頭へ- |