ポータブルITメディアの所有状況に関する調査~ 通勤・通学時に持ち歩く電子機器は平均2.0個 ~ |
2008年1回目のImpress Watch Opinionは従来とは少し嗜好を変え、「ポータブルITメディアの所有状況に関する調査」と題して普段どんな電子機器を持ち歩いているのか“持ち物チェック”を行った。 最近では、携帯電話の圧倒的な普及に加え、iPodシリーズやニンテンドーDSの大ヒットなど、身の回りにありとあらゆる電子機器が溢れている。読者の中にも携帯電話の他に、オーディオプレーヤーやデジタルカメラ、携帯ゲーム機などいくつもの電子機器をかばんの中に入れて出かける人も多いだろう。そこで、どんな電子機器を持ち歩いているのか、それらをどんな用途で、どのように使い分けているのかをインプレスR&DとImpress Watch、gooリサーチが共同で調査した。日ごろからインターネットに触れ、最新動向に感度の高いImpress Watch読者(以下Watch読者)と、Watch読者に比べると一般消費者層に近いgooリサーチ消費者モニター(以下gooリサーチモニター)の2 つの層に対する比較内容を掲載している。 なお、本記事では全設問26問中、基礎的な設問の単純集計のみ掲載している。クロス集計や違った切り口からの設問・解説、本調査のデータ販売やその他の調査報告などはAll in One INTERNET magazine リサーチForumをぜひご覧頂きたい。 携帯電話は9割、コンパクトデジタルカメラは7割が所有まず始めに、そもそもどんな電子機器(持ち運びできるものに限る)を持っているかを調べたところ、携帯電話が9割と圧倒的に高く、「コンパクトデジタルカメラ」が7割、「ノートパソコン・タブレットPC」が5割、「デジタルオーディオプレーヤー」が4割で続いている。また、予想通りデジタル機器に感度の高いWatch読者のほうが、gooリサーチモニターに比べ、ほとんどの機器の所有率が高い。 ※「USBメモリ・メモリーカード等」や「予備のバッテリー」は単体で利用できず、携帯電話やデジタルカメラなどに付属されているものも含んでいることが予想されるため参考掲載とした。 半数の人が通勤・通学時に2個以上の電子機器を持ち歩く次に、それらの電子機器を普段いくつ持ち歩いているかを調べてみよう。通勤・通学時に限ってみると、普段持ち歩く電子機器はgooリサーチモニターが平均2.0個で、就業者や学生の半数は2個以上の機器を持ち歩いている。一方、Watch読者では平均2.3個となり、やはり一般ユーザーより多い。 ※「USBメモリ・メモリーカード等」や「予備のバッテリー」は含めていない。 3人に1人は通勤・通学時にオーディープレーヤーを持ち歩くでは、具体的にどんな電子機器を持ち歩いているのだろうか。携帯電話の他には「デジタルオーディオプレーヤー」を持ち歩く人が多く、gooリサーチモニターでは3割強、Watch読者ではおよそ半数にのぼる。3位は「コンパクトデジタルカメラ」であるが、7割と高い所有率のわりに、持ち歩いている比率は2割と少なくなっている。 複数持ち歩く場合は、「携帯電話+オーディオプレーヤー」が最も多い通勤・通学時に持ち歩く電子機器は平均2.0個という結果となったが、一体どのような組み合わせが多いのだろうか。全体では「携帯電話のみ」の比率が最も高いが、複数の機器を持ち歩いている人の中では、「携帯電話+オーディオプレーヤー」という組み合わせが3割弱で他を圧倒している。 ※電子機器を、「携帯電話」、「オーディオプレーヤー」、「デジタルカメラ」、「携帯ゲーム機」、「ノートパソコン」、「その他」の6つに分類しており、「USBメモリ・メモリーカード等」や「予備のバッテリー」は含めていない。 携帯電話ではなくオーディオプレーヤーで音楽を聴くのは、「携帯電話だとすぐに充電がなくなってしまうから」や「音質が良いから」ここ数年の間に発売された携帯電話では音楽再生機能を搭載した機種が多いが、前問からもわかるように携帯電話とオーディオプレーヤーを組み合わせて持ち歩くケースが目立っている。調べてみると、勤務先や学校への移動中に音楽を聴く人の中では、専用のオーディオプレーヤーで音楽を聴く人が8割と圧倒的に高い。その理由では、「携帯電話だとすぐに充電がなくなってしまうから」が5割弱で最も高く、Watch読者でも6割と最も高い。他には、「音質が良いから」や「すぐに再生できるから」が続いている。 電子機器を複数持ち歩くことを苦に思う人は2割弱就業者や学生の半数が複数の電子機器を持ち歩いているが、いくつもの電子機器を持ち歩くことをわずらわしく感じていないのだろうか。調査結果をみると、電子機器を複数持ち歩くことを「苦に思う」のはわずか3%にとどまり、「どちらかというと苦に思う」を合わせても2割弱と低い。Watch読者も同様の結果である。 各種機能(※)を携帯電話でまとめて利用したい意向は4割最近の携帯電話には高機能なカメラに加え、音楽、ゲーム、動画など、多くの機能を搭載しているものも発売されている。いくつもの電子機器を使い分けることなく、各機能を携帯電話1台でまとめて利用することが可能となるが、実際にユーザーにそのような意向があるのかをみたところ、「強くそう思う」、「そう思う」を合わせた、まとめて利用したい意向は4割となり、「あまりそうは思わない」と「全くそうは思わない」を合わせた数値と変わらない。一方、Watch読者では、利用意向は3割強にとどまり、反対に利用意向がない層は5割弱と、まとめて利用したいという意向は決して高くない。 (※)・・・音楽再生、カメラ撮影、動画・テレビ視聴など iPod touchの所有率は3%、2割の人は“気になっている”最後に、2007年の9月に発売されたiPodシリーズの最新作である「iPod touch」の現状を聞いてみた。すでに所有している人は3%とわずかであるが、2割の人が現在気になっている電子機器と答えている。また、所有率はWatch読者でも4%と大差はない。 ※iPod touch・・・音楽再生に加えて、画像や動画の再生機能、ゲーム機能、無線LAN機能の搭載によるウェブサイトの閲覧が可能など、従来のデジタルオーディオプレーヤーに比べて多機能であり、マルチタッチと呼ばれる独自のユーザーインターフェースを持っている。 【おわりに】今回の調査結果をまとめると、半数の人が通勤・通学時に複数の電子機器を持ち歩いており、その数は平均2.0個という結果となった。実際にはほとんどの人が携帯電話を持ち歩いているので、その他に何か1つ2つ持ち歩いているということになる。今回の調査は、通勤・通学時ということもあり、携帯電話とオーディオプレーヤーの組み合わせが最も多く、デジタルカメラや携帯ゲーム機などを一緒に持ち歩くケースは少数であった。 本記事では全設問26問中、基礎的な設問の単純集計のみ掲載している。 クロス集計や違った切り口からの設問・解説、本調査のデータ販売やその他の調査報告などはAll in One INTERNET magazine リサーチForumをぜひご覧頂きたい。 gooリサーチで単純集計を無料でお申し込みいただけます。
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2008/2/13 ■Impress R&D リサーチForum
インターネットメディア総合研究所による、 -ページの先頭へ- |