パソコンやインターネット環境の進化で大きな恩恵を享受できるようになった反面、コンピューターウイルスなどの脅威にさらされる危険も増大している。自分のパソコンは自分で守らなくてはならないわけだが、その「守備」状況はいかがだろうか。Impress
Watchとgooリサーチが合同で調べてみた。
自分のパソコンを自分で守るために、まず考えられるのが、セキュリティ対策ソフトをインストールして常駐させ、ウイルス定義ファイルを最新の状態に保つことだ。さて、セキュリティ対策ソフトの普及度はいかがだろうか。
セキュリティ対策ソフトは、メーカー製パソコンを買えば、一定期間は無料で使えるお試し版がプリインストールされている。Watch読者・gooリサーチともにセキュリティ対策ソフトがインストールされていると答えた人は、80%以上にのぼる。問題は、それ以外の人だ。gooリサーチでは、インストールされているかわからないと回答している人が5%強いる。またWatch読者・gooリサーチともにインストールしていない人が10%前後も存在する。
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ご自宅でお使いのPCにセキュリティ対策ソフトをインストールしていますか。 (単一回答) (n=10,477)
[Impress Watch]
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ご自宅でお使いのPCにセキュリティ対策ソフトをインストールしていますか。 (単一回答) (n=1,093)
[gooリサーチ消費者モニター] |
ウイルス定義ファイルの更新状況だが、とても不安な結果となった。gooリサーチでは、ウイルス定義ファイルを定期的に更新しているといえない人が10%弱も存在する。セキュリティ対策ソフトをインストールしていても、ウイルス定義ファイルを最新にしておかなければ意味がない。
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ウィルス定義ファイル(パターンファイル)の更新について教えてください。 (単一回答) (n=9,418)
[Impress Watch] |
ウィルス定義ファイル(パターンファイル)の更新について教えてください。 (単一回答) (n=890)
[gooリサーチ消費者モニター] |
セキュリティ対策はウイルス対策だけでは不十分で、使用しているOSなどのメインテナンスも必須となる。Windowsでは月例アップデートが実施されるし、Mac
OSでも年に数回修正プログラムがリリースされる。OSのメインテナンスは、OS自体に含まれている脆弱性を修正するもので、セキュリティ対策ソフトでは修正できないため、毎回適切に実施するのが望ましい。
Windowsユーザーなら、「Microsoft Update」や「Windows Update」として知られているメインテナンス方法があり、これらを「自動更新」に設定しておくのがもっとも確実な方法だ。Watch読者の約65%、gooリサーチでは約55%がMicrosoft
Updateを自動更新に設定している。Microsoft Updateを利用すると、WindowsだけでなくMicrosoft
Officeなどにも修正プログラムが適用される。
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ご自宅でお使いのPCでMicrosoft
Updateを実行していますか。 (単一回答) (n=10,450)
[Impress Watch] |
ご自宅でお使いのPCでMicrosoft
Updateを実行していますか。 (単一回答) (n=1,093)
[gooリサーチ消費者モニター] |
Microsoft Updateを実施しない人のうち、Windows Updateを実施している人は、Watch読者では約81%だが、gooリサーチでは約44%と
なった。Windows上でほかにマイクロソフト製品を使っていなければWindows Updateでも十分で、Watch読者はその点を理解しているといえる。
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ご自宅でお使いのPCでWindows
Updateを実行していますか。 (単一回答) (n=3,337)
[Impress Watch] |
ご自宅でお使いのPCでWindows
Updateを実行していますか。 (単一回答) (n=582)
[gooリサーチ消費者モニター] |
セキュリティ対策で、ユーザー自身が心がけていることは、「メールの不審な添付ファイルを開かない」、「心当たりのないメールを開かない」など、Watch読者とgooリサーチの上位回答に差はないが、「OSやプログラムを常に最新にしている」では、Watch読者は約61%でgooリサーチの2倍以上、「P2Pソフトを使用しない」では44%で2.5倍となった。とくにP2Pソフトについては、Watchは専門媒体としてテレビや新聞での報道よりも頻繁かつ詳細に報道しているため、Watch読者はP2Pソフトを使用するリスクに対する意識が高いといえるだろう。
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あなたが普段自宅でPCを使用する際に心がけていることを教えてください。 (複数回答) (n=10,450)
[Impress Watch] |
あなたが普段自宅でPCを使用する際に心がけていることを教えてください。 (複数回答) (n=1,093)
[gooリサーチ消費者モニター] |
現在までに受けた被害で顕著なのは、Watch読者・gooリサーチともに「迷惑メールが大量に届いた」だった。これは本人に原因がなくても起きる現象であり、自分がメールを送った相手がウイルスに感染した結果の被害としても起きるものだ。残念ながらこれを根絶することは不可能だろう。ある程度の迷惑メール受信はしかたがないので、それをきちんと識別し、開かないようにすべきである。
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あなたが自宅のPCを使用していて受けたことのある被害をお選びください。 (複数回答) (n=10,450)
[Impress Watch] |
あなたが自宅のPCを使用していて受けたことのある被害をお選びください。 (複数回答) (n=1,093)
[gooリサーチ消費者モニター] |
セキュリティ対策の情報源は、Watch読者は「ニュースサイトなど」が62%強、次に「セキュリティ対策ソフトメーカーのWebサイト」だった。「INTERNET
Watch」や「窓の杜」にはセキュリティ関連の記事が掲載されるので、それを情報源にしている人が多いと思われる。一方gooリサーチでは、「セキュリティ対策ソフトメーカーのWebサイト」が約41%で、「ニュースサイトなど」は25%強だった。気になるのは、gooリサーチでは「情報を収集していない」人が25%強もいたことだ。
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あなたは、PCのセキュリティ対策についての情報をどのように収集していますか。 (複数回答) (n=10,450)
[Impress Watch] |
あなたは、PCのセキュリティ対策についての情報をどのように収集していますか。 (複数回答) (n=1,093)
[gooリサーチ消費者モニター] |
今回の調査ではインターネットやパソコンのヘビーユーザーが多いWatch読者と、より一般的なユーザーが多いと思われるgooリサーチとの間で、セキュリティに対する違いが表れたようだ。技術の進化がさらなる便利さをもたらす一方、ユーザーに被害を与える脅威も進化している。そして自分の環境を守るだけでは対抗できない状況にあり、自分を守ることは他人も守るというつもりで、ユーザーが互いにセキュリティについての意識を高める必要がある。対策をすべて講じた上で、つねに情報を収集するよう心がけたい。
Impress Watchでの調査は11月8日16時から11月15日16時にかけてImpress Watchの読者を対象にインターネット上で行い、10,477の回答があった。
gooリサーチでの調査はImpress Watchと同じ期間、gooリサーチの消費者モニターを対象にインターネット上で行い、1,093の回答があった。
<主な属性>
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性別
[Impress Watch] |
性別
[gooリサーチ消費者モニター] |
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年齢
[Impress Watch] |
年齢
[gooリサーチ消費者モニター] |
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職業
[Impress Watch] |
職業
[gooリサーチ消費者モニター] |
gooリサーチで単純集計を無料でお申し込みいただけます。
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2006/12/06
Impress Watch編集部
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