USBメモリにもなるキュートなムーミントイデジ
厚さ15mm、重さ24gという極小サイズでありながら写真と動画が撮れ、しかもUSBメモリーとしても使用できるカメラがあります。トイカメラ「Swimming Fly Sominin」です。今回は同製品のムーミンデザインバージョンをご紹介します。トイカメラやトイデジと呼ばれるカメラをほとんど触ったことのない筆者ですが、この外観には食指が動きました。かわいいでしょう?
カメラ上部には電源ボタンとシャッターボタンがついています。電源ボタンをスライドさせてシャッターボタンを長押ししたら、フロントの赤ランプが点灯し、撮影スタンバイ状態になります。液晶モニターもファインダーもないので、このまま被写体にレンズを向けてシャッターボタンを押すだけです。ランプが点滅したら撮影が完了した合図です。動画は、撮影スタンバイ状態からさらにシャッターボタンを長押しすることで撮影がスタートします。再度シャッターボタンを押せば録画が完了します。
ノーファインダー撮影となりますが、いざ撮ってみるとこれがなかなか難しいものです。とくに近くを撮影する場合、レンズが小さい分、狙った範囲を外しやすくなります。その場で画像の確認ができないので、どうしても撮り逃したくない被写体は角度を変えつつたくさん撮っておくとよいでしょう。また、シャッターボタンには手応えがなく、撮影時に光るランプは裏側から見えないため(裏側につけた方がよかったのでは?)、本当に撮れているのか不安がよぎります。
さて、気になる画質は…。お世辞にも良いとは言えません。ただ、パソコンで撮影画像を見て気がつきました。そもそもトイデジに画質を求めるのは野暮なことですね。ちなみに、画素数は200万画素です。
チープな画質が魅力と感じる向きもあるかと思いますが、筆者なりに感じるこのカメラの良さを挙げてみますと、どこがどう写っているかわからないドキドキ感が味わえる点と、狙ったシーンが思わぬ雰囲気に仕上がる面白さです。味写率も高いです。
「味写」とは、天久聖一さんの某Web連載に紹介される読者投稿の写真で、独特のコミカルさと味わいがある写真のことです。ムーミントイデジで、意図せず味写が撮れてしまいます。
おそらく、とことん使い倒せば画角やピント範囲などの勘が働くようになりうまく使いこなせるようになるのでしょうが、ここは「押せば写る」というカメラの特性だけを頼りにし、偶然性を楽しみたいものです。
「下手な鉄砲も」方式で数撮って、パソコン画面の前で笑える写真が写っていたら、撮影は成功です。
また何より勝るのは、このかわいさ。ストラップ取り付け穴があるので、マスコットとして持ち歩くのもお勧めです。