リュックにカメラを吊って首の負担を軽減「ツルカメRA」

製品名:ツルカメRA v2
メーカー:ウォータードロップマーク
実勢価格:税込3,980円:
入手先:ビックカメラ

 登山やハイキングなどでリュックを背負って歩くとき、首からカメラをさげていると疲れますよね。そうは言ってもカメラを手に持ったまま歩くのは落下の危険もあるし、撮影のたびにカメラをリュックから出し入れするのも億劫なものです。

 これまで筆者は、カメラを首からさげて長時間歩く際、自作のパーツを使ってリュックのショルダーベルトに付いているDカンとカメラをつないで首にかかる重みを逃していました。この方法は同時にカメラの揺れを抑えることができ、カメラをどこかにぶつけることも防いでくれます。しかし、リュックを下ろす際にはカメラも取り外さなくてはならず、何か便利なグッズはないものかと探していました。

 そんなときに見つけたのが、「ツルカメRA v2」です。J字フックをリュックの上に取り付け、そこにカメラストラップを吊り下げることでカメラの重みを軽減する便利グッズです。カメラの揺れを抑えることはできませんが、気づいた時にすぐに構えて撮れるという点でよくできています。

「ツルカメ・アールエー? 変わった名前だなあ」と思っていたのですが、ここまで書いていて気がつきました。どうやら「ツルカメラ」と読むようです。なるほど、「吊るカメラ」ということです。

リュックに装着してカメラを「吊る」ベルトです

 製品は長いベルト状になっており、J字フックのついたベルトの末端をリュックのトップループ(持ち手)など背中側に取り付け、もう一方の末端はリュック外側についているフックや荷付け用ベルトなどに固定します。具体的にどこに取り付ければよいかはリュックの形状によって異なりますが、たいていのものには装着可能ということです。

 リュックを背負った時、首の後ろのJ字フックがカメラを吊り提げる形になっていれば正しく取り付けられています。

リュックに装着します
首の後ろでJ字フックがカメラを吊っているのがわかりますか? 重いレンズを着けているときには首にかかる重みの違いを実感できます

 「こんなベルトを取り付けたら、荷物が取り出せなくなるよ」と思われた方、心配は不要です。本製品はバックルによって二つに分かれる構造になっています。バックルをリリースするだけでリュックの開閉ができます。

バックルをリリースすれば、本製品を装着したままリュックの開閉ができます。

 難点を挙げるとすれば、リュックの大きさによって使用感が変わってくることです。あまりに小ぶりなリュックだったり荷物が少なくリュックがつぶれている状態ではJ字フックの位置が下がり気味になり、フックに手が届かず、カメラストラップをフックにひっかけづらいかもしれません。逆に、J字フックを高い位置に持ってくることができる大きなリュックなら、とても快適に使うことができます。

35+10Lのリュックで試用したら、かなり快適でした。
リュックへの装着は専用のパーツでしっかりと取り付けられます。

 春はすぐそこです。ツルカメRAで足取り軽く、春のハイキングに出かけてみませんか。

(2013/3/19)

1976年生まれ。カメラ誌出版社を経てフリー。カメラ雑誌や書籍での撮影・執筆を中心に、保育雑誌での撮影、その他依頼撮影などに従事。カメラはデジタル一眼レフと各種フィルムカメラを愛用し、フィルムカメラでは特にパノラマカメラHORIZONや中判カメラHASSELBLADがお気に入り。撮影テーマは、郊外、自然・アウトドア、子どもなど。 ブログ:http://bashinote.blog.fc2.com