アクセサリーとは思えない描写力「ボディーキャップレンズ BCL-1580」

製品名:ボディーキャップレンズ BCL-1580
メーカー名:オリンパス
参考価格:5,460円
入手先:オリンパス オンラインショップ

 このボディーキャップレンズは、その名の通りボディーキャップのような超薄型のレンズです。レンズはマルチコーティングされたガラスレンズで、絞りはF8。焦点距離は30mm相当(35mm判換算)の広角なので、風景など広い範囲を写すときに最適です。

 普段はレンズ下部のレバーを操作してレンズを閉じた状態にして持ち歩けばレンズが汚れる心配もありませんし、そのレバーを操作することによってフォーカスを手動で調節することができます。その際は、ピントを合わせたい部分を拡大表示して撮影すると、より正確なピント合わせができます。

 フォーカス用のレバーは向かって左から「レンズバリア」〜「∞」〜「パンフォーカス位置」〜「最短0.3m」となっていて、スライドさせて操作します。小さなレバーですが程よい突起なので、慣れれば微妙なピントも難なく合わせられるようになるでしょう。

 さらに驚きなのが、簡単な設定で手ぶれ補正の効果を得ることができる点です。筆者が今回使用した「OM-D E-M5」では以下のように設定しました。メニューから【撮影メニュー2】を呼び出し【手ぶれ補正】の項目で【I.S.1】を選択し、そこの【レンズ焦点距離入力】で15mmに一番近い16mmを入力します。執筆時現在、「PEN Lite E-PL5」と「PEN mini E-PM2」以外の機種では15mmが選択できないので一番近い数値である16mmを選択するようメーカーから推奨されています。

 肝心の写りですが、この金額とボディーキャップ兼用と言う仕様からは想像もできないくらいイイ写りなんです。明るさなどの条件がいい撮影状況では綺麗に写り過ぎてしまうくらいなので、トイレンズのような周辺光量落ちを狙う場合は、薄暗い所や強い逆光など、ちょっと悪条件で撮影したほうが味のある画が撮れるでしょう。もしくはアートフィルターで積極的に遊んじゃってもらいたいです。

 パンケーキレンズよりもお気軽にカメラに着けっ放しにできてワンアクションで撮影ができる。シャッターチャンスを逃したくない、でもちょっぴりものぐさ…そんなアナタにピッタリのレンズですよ!

なんだかほのぼのしちゃう愛らしい顔の遊具をポップアートで元気なイメージに仕上げてみました
カラーだと現実感が出ちゃうようなときは、ラフモノクロームでちょっぴりノスタルジックに…
リーニュクレールは見た目と仕上がりのギャップを楽しめるフィルターですね
ジオラマのフィルターを使うと色合いにメリハリが出るのでミニチュア写真以外でも使ってみてください!
(2013/2/27)

(みさき なな)東京都出身。知り合いの写真家の作品撮りにモデルとして関わったことがきっかけで写真に興味が沸き独学で写真の勉強をし、作品を持ち込んだ出版社に編集として入社。2010年独立。現在はカメラ雑誌の編集やWebでのカメラレビュー、写真講座の講師として活動中。http://misakinana.com