女性のカメラ愛好家のうち、自らを「カメラ女子」と名乗れる人とそうでない人とがいる。私の場合は後者にあたり、その理由は、別にかわいいストラップ付けていないし…、子持ちだし…というもので、決して「カメラ女子と一括りにされたくない」といったネガティブな感情からではない。むしろ「カメラ女子だなんて畏れ多い」「滅相もない」という気分に近い。
それにしても、改めて「カメラ女子」とはどんなイメージなのだろう。ふと気になり、インターネットを探ってみた。すると、なんと「カメラを提げている女の子」というイメージ自体をカワイイとする声が一部にあることを知った。ミラーレスのようなコンパクトな機種であれ、無骨なデジタル一眼レフカメラであれ、カメラが女性を引き立てるファッションアイテムとして機能するということに、私はひどく驚いた。
今や高校写真部の男女比が2対8だというので、若い世代からカメラにまつわるイメージが女性的なものに変わってきているのかもしれない。しかし、私が高校生の頃は、写真部といえば男子部員が多数派だった。当時私はカメラや写真に縁はなく、外野にいる私にとってカメラは「おじさん」を連想させる工業製品だった。今でもそのイメージを払拭しきれず「カメラ」と「かわいさ」を頭の中でリンクさせるのはどうも難しいと感じているのだが、おしゃれなカメラストラップはその両者を繋ぐツールになりうると眺めていたところでもあった。
私も、本当はかわいいストラップには憧れる。しかし、現在使っている製品の柔らかさといい幅といい、あまりに手に馴染んでしまったので、新調する決め手がないまま無愛想なストラップを使い続けているのが現状だ。それでも、そんな可愛げないはずの一眼レフカメラを提げて外を歩いていると、なぜだか男性に声をかけられることが多い。男性といっても、オーバー60、いや70代くらいのおじさんが多く世代的に偏りはあるのだが、これってもしかしたらカメラの持つ「かわいい効果」によるものだろうか。考え過ぎかな。