OLYMPUS PENシリーズや、PENTAX Qなど、最新技術が集められた高性能のデジタルカメラでありながら、古き良き時代のクラシックなデザインをモチーフにしているカメラが人気ですね。しかも、いずれもトイカメラで撮影したような写りを楽しめる点でも共通しています。
ならば、「MINIDIGI GH-TCAM30C」(以下、MINIDIGI)のような、クラシックカメラのようなデザインの、トイデジはいかがでしょう。メカニカルな外観(?)を持つ割に、実際に動くのは、シャッターボタンと、メニューボタンの2つだけという非常にシンプルな作り。しかも、とても軽くて、本体だけなら約25g。電源となる単四形乾電池1本と、ネックストラップ込みでもわずか43gしかありません。首から提げていても、まったく重さを感じないといっても過言ではないレベルです。それなのに、静止画と、無音ながらも動画が撮影できて、セルフタイマーまでついています。
ファインダーを覗きながら撮影するというより、胸や腰の高さでさりげなく持った、ノーフレーミング撮影がおすすめ。その写りはまさにトイデジというボケ具合。フォーカスは固定焦点で、撮影できる焦点距離は1メートルから無限大ということですが、私が入手した「MINIDIGI」は、遠くなるほどボケて、不思議な絵になりました。ハッキリ写るのは5〜10cmといったところでしょうか。これは製品ごとの個体差でしょうか。被写体にガンガン寄って撮りたい人にはちょうど良いかもしれません。
撮影した写真や動画は、メモリーカードではなく、本体に保存されます。画質のモードの組み合わせによって、高画質なら最大25枚、低解像度なら311枚撮影できます。ただし、バッテリーが切れると綺麗さっぱりクリアされてしまうため、バッテリー切れだけは要注意! 撮影した日は、必ず付属のケーブルとソフトを使って、データをパソコンに移しておきましょう。
「MINIDIGI」にはネックストラップが付属しているのですが、その接続部分が興味深い。ストラップでおなじみのパーツなんです。見方を変えれば、これは撮影もできるカメラモチーフのネックレスとも言えましょう。手芸に心得のある女性なら、ストラップ部分も自作し、小さなカメラカバーも作って、小さな小さな一眼レフ風のネックレスにしても楽しそうですよ。