手持ちのデジカメやスマホ、パソコンなど電子機器が増えるほど増えていくのが、各種のケーブル類。電源コード、USBケーブル、LANケーブル……と机の上からカバンの中まで、気がつけばケーブルだらけです。
なんとかまとめようとワイヤーやゴムでくくるものの、そういった結束グッズは、なくしやすい上に使い勝手もイマイチ。プロカメラマンさん達のカメラバッグを見ると、しっかりした面ファスナーでまとめている方が多いようです。
普段の持ち歩きではそこまで本格的な結束グッズは必要ないものの、ある程度結束がしっかりできて、できれば他の用途にも役立ってくれるものはないかな……と思って探していたところ見つけたのが、今回のqueger(クージェ)です。最初、パソコングッズの結束に使おうと購入したのですが、実際に使い始めてみると、むしろデジカメグッズとして便利でした。
この製品は、八幡化成というメーカーの、デザイン性の高い日用品雑貨ブランド「sceltevie(セルテヴィエ)」というシリーズのひとつ。2009年のグッドデザイン賞も受賞しています。種類は長さと太さの違いで2タイプ。長いほうの「クージェ460」はW13×D8×H460mm。だいたい鉛筆ぐらいの太さの棒状のアイテムで、長さはA3の長辺より少し長い程度です。もう一方の「クージェミニ」はW10×D5.5×H210mm。割り箸1本分ぐらいの太さでA4の短辺ぐらいの長さです。カラーはとても豊富で、白/黒や、青/ピンクなど表と裏でカラーが違い、クージェ460に16種類、クージェミニに7種類のバリエーションがあります。
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長さ46cmの「クージェ460」(左)と、長さ21cmの「クージェミニ」(右) |
どちらも素材は中心部がアルミニウム、周囲がエラストマー樹脂でできています。表面はレザー風の加工がされていて弾力性があり、さわり心地はちょっと硬めのウェットスーツのようです。軽い力で自由な形に曲げられますが、曲げたままの形が維持されます。さらに、何度曲げても曲げたところに跡がつくことはなく、元に戻せます。基本的な使い方は、結束させたいものに巻き付けるだけ。輪ゴムなどとは違って棒状なので、ぐるぐると巻いて結束できるところが便利です。片方の端に輪の部分もあるので、そこにもう一方の端を通して結束を安定させることもできます。
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表面は皮のような模様。片方の端には輪があり、ここにもう一方の端を通せる |
この「自由に曲げられる」「形が維持される」の使い方のコツがわかってくると、小物の整理から撮影までいろいろ便利に使えます。たとえばケーブル類の結束はもちろん、ブツ撮り時のちょっとした台にも。よく小物を撮影するとき、練りゴムや小さな箱を小物の下に置いて角度をつけたりしますが、クージェも表面がゴム素材なので小物の下に入れても滑らず、自在に角度をつけられます。
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ケーブル類の結束がもっとも基本の使い方。ケーブルの結束はクージェミニのほうがしやすい |
小物の撮影で角度をつけたいときにも便利 |
また、大きなサイズのクージェ460のほうは、ある程度しっかりしていて重さもあるので、たとえば撮影時に小さめのレフ版や小物を固定するのにも利用できます。また、ミラーレス程度の大きさなら、机の上にちょっと角度をつけて置きたいときなどに、簡易三脚として使うことも可能。コンパクトデジカメなら、クージェミニのほうでも十分です。
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クージェ460なら、レフ版を固定したり箸上げの撮影にも使える |
机の上でカメラ本体をちょっと角度を付けて置きたいときなどに |
このほか、デジカメやレタッチソフトの操作を参照したいときに、雑誌や書籍のページを開いた状態にしておいたり、カバンにカメラのストラップを結束させたり、屋外のポールになにかをかけておきたいときにフック代わりに使えたりと、アイディア次第で使い方もいろいろあります。
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操作の参考書を開いた状態にしておくのも得意 |
見た目はかなり変わった製品ですが、普段は結束用具として使え、いざというときにはほかの用途にも使える、とても便利なアイテムです。